「手を離しても…」ボーイング787のスゴさとは 767&A320と比べると? ANA乗員4人に聞く

787の生みの親にも聞く「スゴさ」とは

 安全推進センター副センター長としてボーイング787の製造に携わり、初号機のフェリーフライト(回航)も担当した塚本真己機長。787について「一日あっても足りないくらい話せます」という塚本機長は、この機の最大の特徴を次のように話します。

「人間が操縦に介入してくるとどうしてもヒューマンエラーが起きるんですが、いまの旅客機はまだ人の介入が必要です。そこをハードウェア的にリスクファクターを取り除くという点を究極に追い求めたのが787です。たとえば787は、片方のエンジンが止まった状態で手を離してもまっすぐ飛びます。こういった技術を用いることで、パイロットの負荷を軽減し、いざというときも、パイロットがあらゆることを考えられるようにしているのです」(塚本機長)

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参加者からの質問に答える大野さんと細内さん。イベントではパイロットとの交流タイムも設けられた(2021年11月、乗りものニュース編集部撮影)。

 なお4名のANAの乗員は2021年11月21日(日)、就航10周年企画として実施されたオンラインイベントに参加し、ANAファン、航空ファンと交流。申し込み人数は約360名でした。イベントでは沖縄→羽田のフライトをイメージし、コックピットからの景色や、導入秘話なども放映。視聴者からの質問コーナーなども設けられました。

 企画担当者であるANA Xの何 苗(へ みょう)さんは「今回のツアーは開発に携わったからこその787に関する内容を盛り込んだことと、ツアーに主題歌を入れるなど、ストーリー性をもたせたことがポイントです」としています。

【了】

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