世界最大の戦艦「大和」竣工-1941.12.16 海軍の「虎の子」を特攻に送り出すまで

世界最大とうたわれる旧日本海軍の戦艦「大和」が1941年の今日、竣工しました。兵装もさることながら、艦の設備も当時最新鋭。しかし実戦で大きな戦果をあげられないまま、最後は沖縄への「特攻」に投入され、東シナ海に没しました。

活かせない「世界最大」

 1944(昭和19)年6月、「大和」はマリアナ沖海戦に参加。しかし、アメリカ軍の航空機に向けて対空弾を撃つのみにとどまり、戦果らしい戦果はあげられませんでした。

 同年10月、史上最大の海戦とも称されるレイテ沖海戦に参加します。「大和」はアメリカ軍の護衛空母や駆逐艦に対して砲撃を行いますが、艦隊指揮官である栗田中将の命令で撤退、アメリカ戦艦と撃ち合うことはありませんでした。すでに戦局は悪化の一途をたどっており、日本は空母4隻などのほか同型艦「武蔵」まで失います。

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1944年10月1日ブルネイにて、手前から戦艦「長門」、高雄型重巡洋艦、戦艦「大和」「武蔵」(画像:アメリカ海軍)。

 故郷の呉に帰投できた「大和」でしたが、最期となる任務「水上特攻」を命じられます。1945(昭和20)年3月、アメリカ軍は沖縄に上陸。日本は航空特攻に加え残存する水上艦艇をも投入し、これを阻止しようとしたのです。

「大和」以下、軽巡洋艦や駆逐艦から成る10隻は同年4月5日、沖縄へ向けて出撃。艦を座礁させ砲台化し、アメリカ軍に砲撃を加えるという作戦でした。

 しかし出撃の翌日にはアメリカ軍の潜水艦によって艦隊の動きが察知され、攻撃を受けるのは時間の問題となりました。ただ、この日は交戦することなくそのまま翌7日を迎えます。

 正午過ぎ「大和」を含む艦隊に、沖縄近海のアメリカ軍空母が発進させた艦載機の大編隊が襲来、猛攻が始まります。航空機の掩護がない艦隊は、もはや制空権をアメリカ側に握られているなかでは丸裸も同然でした。

 2時間弱の戦闘の末、「大和」は12本の命中魚雷(防衛研究所戦史『沖縄方面海軍作戦』)や多数の爆弾を受け、大爆発を起こしながら沈没。鹿児島県の坊ノ岬沖約200km、北緯30度、東経128度の地点でした。

「大和」の船体は今なお、海中深くに眠っています。

【了】

【ギャラリー】各地で撮影された「大和」の姿

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コメント

1件のコメント

  1. 東郷平八郎指揮の日本海海戦。日本は航洋型潜水艦による索敵、酸素魚雷。空母による急降下爆撃と優秀な艦上攻撃機を手に入れた。海上を本土に向けて攻めて来る敵艦隊を、長い槍の潜水艦と空母で漸減し、最後は長距離射程の戦艦で撃滅。日本海海戦よもう一度って海軍の夢。

    したがって、空母は一回の総攻撃に使用する想定だったし、潜水艦は戦艦や駆逐艦相手を想定。

    短期決戦能力しか無かった。

    ところが実際は、真珠湾を奇襲。航空機が漸減に消耗するどころか主要兵器になってしまった。

    空母を護衛する為の、戦艦用兵。相手の補給路を断つための、潜水艦使用。艦上機のパイロット補充システム。全て戦前の想定と違ってしまった。

    当然巨砲の戦艦は空母を守る為に使うしかなくなるが、空母が全滅、その前に搭乗員補充システムが無いのだから槍と盾をうしなっては戦艦を使う術が無い。当然の結末。

    初戦でハワイを叩いたのなら、その後徹底的にハワイへの補給路を叩くべきだった。そこに大和を投入していれば、戦艦同士の想定した戦い方もできたのかも知れない。

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