翼3対!? 「破壊的設計」の異形旅客機案が続々出現の2021年 その奇抜デザイン&共通点
破壊的設計はまだまだ!
●翼が「胴体を囲む枠」みたいな旅客機案
欧州のエンジニアリング・コンサルティング会社のAKKAテクノロジーが2021年10月、こちらもまた「破壊的設計(disruptive design)」を特徴とする旅客機案、「グリーン&フライ(Green&Fly)」を発表しました。
同機は、胴体の前後に1対ずつ配置された主翼に相当する大きな翼の先端部がつながり、上から見れば、一つの大きな菱形の枠が胴体に載っているような形をしています。これは現行のものと比較し、翼の先端で発生する乱流が少なく、抗力を大幅に低減できるとのことです。さらに同機は100%電気と水素を動力源とし、「エコな旅客機」をアピール。独自の翼形状も、エコ実現への一環と見られます。
●大手メーカーでも進む”異形機計画”
国内の航空会社でも導入実績をもつブラジルの航空機メーカー、エンブラエルが2021年11月に打ち出したのは、4タイプの新型航空機開発プロジェクト「ENERGIA」です。いずれも二酸化炭素排出量の削減、そして革新的な設計が掲げられています。
4タイプの共通点は、プロペラ駆動のエンジンが胴体最後部に備わる「リアエンジン機」であることです。ジェット機などでは一般的ではあるものの、プロペラ機の場合、まず見られない仕様です。これは客室とエンジンの距離を取ることで、快適性の向上を図る狙いがあると見られます。また4機それぞれで水素電池や電気駆動などを活用するとしており、「エコな旅客機」であることをアピールしています。
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