首都高「羽田のブツ切り橋」ついに日の目? 運用停止23年の可動橋 残しておいたワケ

羽田空港近くの海際にたたずむ、途切れた橋――かつて首都高で使われ、運用停止後もそのままとされていた「羽田可動橋」が再び注目されそうです。ただし、この橋がそのまま使われるとも限りません。

橋は今後使われる? それとも取り壊し?

 首都高は最初の開通から約60年を経て、複数の区間で老朽化が進行しています。2021年12月23日(木)には、今後の「大規模更新」「大規模修繕」の在り方を話し合う委員会が立ち上げられ、第1回会合が行われました。

 委員会は今後、新たに大規模更新・大規模修繕の対象とする区間の選定などを行いますが、会合後の記者会見で委員長の前川宏一さん(横浜国立大学大学院教授)が唯一「ここだけは絶対にやる」と話したのが、羽田トンネルでした。

 羽田トンネルは1964(昭和39)年に開通した首都高初の水底トンネルで、経年劣化に伴って浸入した海水により、コンクリート内部の「鉄筋が消失するほどの激しい腐食」が発生しているといいます。今後、造り替えに近いような大規模な工事が行われると考えられます。

 こうした工事を行うさいに首都高で課題となるのが、迂回路の確保。羽田可動橋を含むランプウェーのルートは、この迂回路になる可能性もあって残されてきたのです。

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羽田可動橋は近くで見られる(乗りものニュース編集部撮影)。

 ただ、「可動橋が設けられた当時と状況は変わっています」。こう話すのは、首都高速道路 計画・環境部長 淡中泰雄さんです。ここが可動橋という特殊な構造になったのも、上流の工場とのあいだで船舶の通行があったためですが、その工場はすでになくなっているそう。

 仮にこの橋を迂回路にするとしても、元来が一方向のランプウェーであり、本線の交通量を引き受けるには疑問が残ります。したがって、可動橋そのものを別のものにする可能性もあります。

 そもそも、本線が水底トンネルとなったのも、羽田空港に近いことによる航空法の高さ制限の関係からだそうですが、約60年を経て、羽田空港も大きく変貌しています。淡中さんは今後、羽田トンネルの大規模工事について、航空法も考慮しながら、その構造の在り方や迂回路を検討していくと話しました。

【了】

※一部修正しました(12月28日14時28分)。

【そのまま使える?】羽田可動橋&羽田トンネルの状況を画像で見る

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