次期戦闘機は超エコな「空飛ぶ発電所」!? 日英共同のエンジン開発が正式決定 その全貌
日英両国にどれだけ旨味ある?
防衛装備庁とIHIは、次期戦闘機への搭載を想定したターボファン・エンジン「XF9」の試作にまで駒を進めています。しかし日本は実用戦闘機に搭載する大推力のターボファン・エンジンを量産した経験がなく、経験豊富な外国企業との協力で開発に伴うリスクを低減する方が合理的と言えます。
おそらく防衛省はエンジンに関してもアメリカとの協力を模索していたものと思われますが、アメリカには自国の空軍と海軍、海兵隊が将来導入する戦闘機のエンジンとしてXF9を導入するという考えがないことから、仮にアメリカのエンジンメーカーとの協力が実現していたとしても、エンジン開発に要する費用はすべて日本側の負担となります。
一方のイギリスは「FCAS」(将来戦闘航空システム)の中核となる有人戦闘機「テンペスト」の開発にあたり、日本との協力に積極的な姿勢を示しており、今回決定したエンジンの技術実証機の共同開発にあたっては、2億3000万ポンド(約348億円)を支出すると発表しています。
日英両国による次期戦闘機のエンジンの共同実証事業は、日本とイギリスが次期戦闘機とテンペストのエンジンを共同開発することを意味するものではありませんが、仮に共同開発、または共通部分の大きいエンジンを日英両国が開発することになれば、部品の生産数増加に伴うコストダウンを見込めます。
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