ボタン押すと窓真っ黒! ボーイング787独自のユニーク「窓の日よけ」どんな仕組み?

「電子シェード」の仕組みとは?

「電子シェード」の名の通り、この装置は窓を暗くするのに、電気の力を利用します。

 ここには電気が流れると、化学反応で色が暗く不透明になる特殊な材料(電子ゲル)が使用されており、ボタンを押すとその装置に電気が流れ、窓が暗くなります。逆に明るくしたいときは、電圧を除くと透明に戻ります。

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電子カーテンを展開したJALのボーイング787(乗りものニュース編集部撮影)。

 この装置はアメリカで、自動車向けに自動防眩リアビュー・ミラーを開発するGentex社により開発されたもので、この「電子シェード」は、同社のミラーで使用された技術を生かしているそうです。

※ ※ ※

 ちなみに、旅客機の窓は複層ガラスになっているのは、高度1万mを飛ぶ客室の気圧を人為的に上げ、空気を濃くし地上に近い状態する装置「与圧システム」のため。客室と外の気圧差に耐えるべく、窓を3層構造にして強化しています。

 そのなかでも、787の窓はさらに、従来機とくらべてサイズ自体も大きくなっています。これは、胴体の素材に、従来のアルミ合金より強度の高い複合素材を使っているため、窓を大きくしても十分に機体の強度を保てるためです。

【了】

【写真】787が旅客機初! トイレに設置された「神アイテム」

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コメント

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1件のコメント

  1. ふと思ったが、新幹線N700系の窓はだいぶ小さくなってしまったが、車体を炭素繊維とかにすれば787のように大きめの窓にできるんだろうか?
    まあ、コスト的に…