「首都防空戦」解明につながる? 木更津沖で見つかったB-29の残骸 撃墜したのは誰か

2020年に東京湾から引き揚げられた大きな金属製の物体とタイヤ。様々な憶測を呼ぶなか、太平洋戦争中に墜落したアメリカのB-29爆撃機の遺物だと判明しました。さらに、新たな保管先に移送される際、詳細判別につながる新発見もありました。

移送途中の再調査でカギとなる新発見

 引き揚げ当初、このB-29爆撃機の遺物は木更津市役所で保管する事になりましたが、公示しても持ち主が名乗りでる事はなかったので、昨年(2021年)12月、発見した漁師に権利が移りました。その後、この方の意向に基づいてB-29の主脚とタイヤは、栃木県那須郡にある戦争博物館に所有権を含めて移譲されることとなりました。

Large 20220218 01
戦争博物館への移送途中、零戦報国515号の資料館を運営する中村邸で再調査とクリーニングを受けるB-29の主脚。右下にしゃがんだ人物と比較してその大きさがわかる。ここでの洗浄と防錆処理の際に新たな銘板が発見された(吉川和篤撮影)。

 今年(2022年)の1月末に行われた移送作業では、その途中で前述の中村氏のご自宅に立ち寄り、短い時間ながら調査と劣化防止を兼ねたクリーニング措置が行われています。筆者(吉川和篤:軍事ライター/イラストレーター)もその作業に、東京文化財研究所の研究員の方々と共に立ち会わせて頂きました。

 主脚が持つ想定外の大きさと重量感に圧倒されましたが、ほかにも胴体内部に存在した機銃弾や薬莢、雷管、そして光学機器と思われるガラス片などが、泥や海棲生物の死骸と共に付着し残っていました。これについて中村氏は、墜落中に胴体部が炎上しながら機銃弾が誘爆、海面激突時に主脚格納状態で下部からの強い圧力が加わり、主脚は下面を斜め上にして着底。その後、胴体内部に存在した上記の小物が降り注いだと推察しています。

 さらに、その作業時には以前の調査では見つからなかった長方形の黒い銘板が見つかりました。場所は主脚の主軸中央の海棲生物が積層した固まりの下で、調査のために外されています。これは大変重要な発見で、銘板を基にすればシリアル番号の解読から機体の来歴が明らかになるでしょう。一説によると東京湾には合計8機のB-29が墜落しているといわれており、今後の東京文化財研究所による処置や科学調査による詳細の判明が待ち望まれます。

【デカッ!】巨大なB-29のタイヤ&解明の基になる銘板ほか

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス