不正乗車されないか? 係員ノーチェックの「信用乗車」広がる メリットは多大

日本最大の路面電車王国・広島で「信用乗車」方式が拡大します。一部車両で、どのドアからでも、自らICカードをピっとして乗降可能に。ヨーロッパでは不正に厳しい罰金も設けられている乗車方式ですが、日本ではどう対応するのでしょうか。

信用乗車が当たり前!になる路線も?

 とはいえ信用乗車方式は、主に地方の鉄道で拡大傾向にあります。JR西日本やJR四国、JR九州、養老鉄道などの一部列車で採用されているほか、簡易ICカードリーダーのみが置かれている無人駅からの乗降も、一種の信用乗車といえます。

 さらに、2023年の開業が予定されている栃木県の芳賀・宇都宮LRTでは、車両のすべてのドアにICカードリーダーを備え、全扉で乗降を可能とします。これは全国でも初の試みになるそう。

 不正について広島電鉄は、「主にカメラで対応」と話します。乗降口の様子を映すモニターが乗務員のほか乗客向けにも備えられており、そこでチェックしていく方針だそうです。芳賀・宇都宮LRTの運営事業者となる宇都宮ライトレールも同様の方針で、「ICカードをタッチした際の音もチェックのポイントになる」と話していました。

「海外においても、実際の不正率は1%に満たないといわれます。ワンマン運行で定時性を確保するうえで、信用乗車による全扉乗降が効果的です」(宇都宮ライトレール)

 広島電鉄の担当者は、「連接車の課題は車内移動です。全扉で降車可能になれば、車内移動が抑えられ、利便性だけでなく安全性も高まります」と話します。そもそも、「不正といっても、意図的なものと意図しないものがある」とのこと。

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芳賀・宇都宮ライトレールの車両(乗りものニュース編集部撮影)。

 広島電鉄では今後、現在の交通系ICカード「PASPY」に代わる、スマートフォンのQRコード認証を主体とした新たな乗車券システムの導入を予定しており、全扉乗降サービスをさらに拡大する構え。新システムでは、いずれ「顔認証」、つまり顔パスでの乗車も考えているとのことで、従来の常識が大きく変わるかもしれません。

 一方、新たに開業する芳賀・宇都宮LRTは、「抜き打ち検査員を導入するかは決まっておらず、開業してから、どれくらい不正が多いかも見ていく」としていますが、他地域ではまだ珍しい信用乗車・全扉乗降がむしろ、当たり前のものとなる可能性があります。宇都宮ライトレールは今後さらに、乗降方式の周知を図っていくとしています。

【了】

【見つかったらいくら取られる…?】欧州の不正乗車対策ほか 画像で見る

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コメント

1件のコメント

  1. 単なる人員削減で信用乗車制度は成り立たない。雇用の確保も必要だし、日本でこういう事がまかり通らない様にするには欧米並みに不正乗車への制裁を強化すべきである。

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