「空飛ぶ戦車」は限界に達したのか 墜落のKa-52攻撃ヘリ 精彩欠くロシア用兵の要

ロシア軍の用兵「全縦深同時打撃」では、攻撃ヘリが重要な役割を務めます。Ka-52はその任に当たる攻撃ヘリのひとつですが、ウクライナ侵攻においては無残な姿をさらし、変わりゆく戦争のカタチを象徴するかのようです。

どんな特徴が? Ka-52の二重反転ローター

 また、西側の攻撃ヘリコプターには見られないKa-52の特徴が、二重反転ローターです。

 これは旧ソ連時代からヘリコプターメーカーだったカモフ設計局(後にカモフ公開株式会社)が得意とした機構で、テールローターが不要でパワーロスが少なく、接触による事故もなく、安全性が高くなります。ローター径が小さく、高速化にも有利とされています。一方で構造が複雑になる、ローターマストが高くなるというデメリットもあります。

 ちなみにカモフは、2007(平成19)年にミルなどほかのヘリコプターメーカーと統合されて、ロシアン・ヘリコプターズという会社になっています。

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30mm機関砲を射撃するKa-52。運動性に優れているので機関砲は旋回式ではなく機体右側に固定装備されている(画像:ロシア国防省)。

ソ連/ロシアの用兵「全縦深同時打撃」とは?

 ソ連/ロシア軍は、前線の敵だけでなく後方の敵増援部隊や後方支援部署まで同時に打撃して孤立させる「全縦深同時打撃」を基本用兵としており、空から遠方に火力を投射できる地上攻撃機を重視しています。第2次世界大戦前に制定された戦闘教義「赤軍野外教令」ではすでに、地上部隊と航空部隊との密接な協調が規定されています。第2次世界大戦では「シュトゥルモヴィーク」という地上攻撃機も多く作られました。

 もっとも無線などの連絡手段が未発達だった当時、地上部隊と航空部隊との連携は簡単ではなく、前線部隊の指揮官がリアルタイムで攻撃機を呼び寄せることなど不可能で、作戦開始の何時間も前から調整や準備をしておく必要がありました。

 それでも状況によって地上戦と連携できず、敵が移動してしまって出撃が無駄になったり、最悪、味方への誤爆という事態も発生したりしました。「赤軍野外教令」には地上部隊と航空部隊との協同には、無線などの信頼すべき技術的連絡と指揮官同士の個人的諒解も必要と記されており、連携の難しさを表しています。

キエフ近郊に墜落したロシア軍のKa-52攻撃ヘリ

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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