鉄道あったっけ? 与論島「ヨロン駅」の謎 ポツンと置かれた車輪は国鉄贈呈のホンモノ

鹿児島県の与論島に「ヨロン駅」が存在します。駅名標だけでなく線路と車輪が置かれていますが、島内に鉄道はないはず。なぜ「駅」がつくられたのでしょうか。

「ヨロン駅」は1979年に設置

 鹿児島県の最南端に位置する与論島。島の西側には与論空港がありますが、空港から徒歩5分ほどの場所に駅が設けられています。それが「ヨロン駅」です。

「ヨロン駅」は駅名標のほかに、長さ5mほどの線路と車輪がひとつ置かれています。ホームを模した屋根付きのベンチや、枕木のように地面へ木が埋められた箇所も。

 しかし、与論島には鉄道が走っていません。なぜ駅が作られたのでしょうか。そもそも、「駅」なのでしょうか。

Large 20220402 01
「ヨロン駅」の駅名標(2022年、伊藤真悟撮影)。

「ヨロン駅」は1969(昭和44)年に与論島が「周遊指定地」に含まれてから10周年を記念して設置されたものです。「周遊指定地」とは、国鉄が1955(昭和30)年に一般周遊券(普通周遊乗車券)を発売する際に指定した観光地。当初、与論島は「周遊指定地」には指定されていませんでした。

 一般周遊券は、国鉄の鉄道、航路の乗車船区間が100kmを超えること(のちに200kmを超えることに変更)、国鉄線または指定区間の航空会社を利用して周遊指定地を2か所以上旅行すること、始発駅と終着駅が東京23区内を含む同一市町村であることなどを発売の条件に、運賃が1割引(国鉄線と連絡船はのちに2割引)となるものでした。

「ワイド周遊券」「ミニ周遊券」などのように、はじめから周遊エリアが決められたものもありましたが、一般周遊券は自分で行程を組むことができるオーダーメイドの周遊券だったのです。しかし、旅行会社でしか発券できないことなどからあまり浸透はせず、1998(平成10)年4月1日に周遊券が「周遊きっぷ」に改められたことから一般周遊券は姿を消しています。

【写真】「ヨロン駅」の構内をサッと見る

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  3. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 旅客機の右エンジンに「侵入者」が直撃! 離陸直後に“炎が吹き出す”戦慄映像が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号