鉄道あったっけ? 与論島「ヨロン駅」の謎 ポツンと置かれた車輪は国鉄贈呈のホンモノ

車輪は国鉄が贈呈 どの車両のもの?

「ヨロン駅」に置かれている線路と車輪は、国鉄の鹿児島鉄道管理局から贈られたものです。車輪をよく見ると片側に歯車が付いています。この歯車は、モーター(主電動機)から車輪に動力を伝えるために小歯車とかみ合う大歯車です。さらに車輪にはレンコンのように大小の穴が開いていることから、電気機関車の動力台車で使われた車輪のようです。

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「ヨロン駅」に置かれている車輪(2022年、伊藤真悟撮影)。

 国鉄時代に九州地区で使われた電気機関車で、1979年の「ヨロン駅」建設時に廃車となっているのは、ED72形電気機関車の2号機、3号機、5~10号機、15号機、16号機、21号機の11両(保存車を除く)。もしかしたら、このなかの1両で使っていた車輪なのかもしれません。

 ED72形は1961(昭和36)年から1962(昭和37)年にかけて22両が製造された交流用電気機関車。正面が「く」の字となった独特の形状が特徴で、1号機が九州鉄道記念館で保存されています。

【了】

【写真】「ヨロン駅」の構内をサッと見る

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