つくばエクスプレスどこへ延ばす? 茨城県が乗り出す一大プロジェクト まずは「行先絞る」
つくばエクスプレスの終点側、茨城県内の延伸へ向け、県が調査を開始します。まずは現時点で4方面ある候補を絞っていきます。ハードルは未だ大きいものの、一大プロジェクトが動き出します。
TX茨城県内延伸 県が調査へ
茨城県が2022年度予算に新規事業として、「TX(つくばエクスプレス)県内延伸調査検討事業」1800万円を盛り込みました。今年度、4方面ある延伸候補案の一本化を図るべく、4案の需要予測、概算事業費、収支予測、整備効果などを調査していきます。
つくばエクスプレスは2005(平成17)年、秋葉原~つくば間で開業し、沿線は新しい街として急速に発展しています。茨城県の大井川和彦知事は2021年の知事選においても、県民からの質問に応える形で「つくばを中心として急速に伸びている県南地域と、県央・県北が分断されている。ここが鉄道で直接つながると、奥行きの深い発展が可能になる」と、延伸への思いを話していました。
茨城県は2018年度からの県総合計画に、「2050年頃の茨城の姿」として、つくば駅から4方向の矢印を地図上に落とし込んで示しています。それが今年度検討する、次の4方面の延伸案です。
・1:土浦方面
・2:筑波山方面
・3:茨城空港方面
・4:水戸方面
これについて県交通政策課は、「延伸は国や自治体の協力を得なければ進められないプロジェクトです。そのためには、いつまでも“4方面”では進まないので、案を一本化して具体化します」と話します。
というのも、つくばエクスプレスの延伸は、起点の秋葉原から東京駅方面については、国のなかでも国際競争力の強化につながるとして取り上げられているものの、茨城県側の延伸は言及されていないからです。大井川知事は、「まずは正式に国土計画として認めてもらうことが重要」としていました。
このつくばエクスプレスの沿線計画は、つくば市民として率直に申し上げると茨城空港への沿線を推薦したい。