古い・狭い=危険!一般道の峠に「新トンネル」続々のワケ 老朽化だけでない切実な理由

国道を中心に、峠越えの区間で新しいトンネルが相次ぎ開通・計画されています。全国的に老朽化が進んでいることが背景にありますが、新トンネルの掘削が選択されたトンネルは、それだけでない課題を抱えています。

もう一つの目的「激セマトンネル解消」

 先に挙げた4つのトンネルは、いずれも小さいなど、今の規格に合っていないことも作り替えの大きな要因です。大型車のすれ違いが困難な狭い箇所があったり、断面が小さいことで大型車の上部がトンネルの壁(覆工)に当たったりするなどの課題がありました。なかでも新三国トンネルは、過去の補修工事で覆工が増したため、余計に狭くなっていました。

 一方で、三国トンネルや伊勢神トンネルなどは、並行する関越道の関越トンネルや中央道の恵那山トンネルが長さ5000mを超えるため危険物積載車の通行ができないなど、ここを通らざるを得ない車両も少なくありません。円滑な物資輸送を確保する観点からも、作り替えが進みました。

 もっとも、こうした課題は、荷車などが通れればよかった旧トンネルの代替として昭和の時代にトンネルが新設された際にも生じたことでしょう。近年開通・計画されている新トンネルは、老朽化対策と道路改良を兼ねて実現に至ったものといえます。

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現行の伊勢神トンネル。断面が小さく3.5mの高さ制限がある(画像:名古屋国道事務所)。

 ただ、こうした老朽トンネルの対応は、数のうえで多くを占める地方公共団体(都道府県や市町村など)が管理するトンネルでは遅れています。2018年度末時点で健全度III、IV判定とされたトンネルのうち修繕着手済みの箇所は、国管理のもので64%、高速道路会社管理のもので72%であるのに対し、地方公共団体管理のものでは24%にとどまっています。

【了】

【開通or計画されている難所の新トンネル 画像で見る】

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