東北新幹線が全線再開 大幅前倒しに称賛の声 一番列車は奇しくも「H5系やまびこ」

東北と東京が再び一本に繋がりました。

29日ぶりに全線復旧

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仙台発の一番列車で走ったH5系新幹線(画像:写真AC)。

 2022年4月14日(木)、東北新幹線の福島~仙台間が始発から運転を再開。3月16日深夜に発生した地震の影響で那須塩原~盛岡間が不通となりましたが、22日に那須塩原~郡山間と一ノ関~盛岡間、4月2日に郡山~福島間、4日に仙台~一ノ関が、順次運転再開し、29日ぶりにようやく全線復旧となりました。

 福島~白石蔵王間では車両の脱線が発生。17両編成のうち16両で車輪が線路から外れる事態となりましたが、ジャッキやクレーンにより1両ずつ線路に復帰。4月初頭に白石蔵王駅まで収容されていました。土木構造物の損傷や電柱の折損、軌道の変位、駅設備の破損など大きな被害を受けており、3月25日の時点でJR東日本は「4月20日前後の全線運転再開を目指す」としていましたが、大きく前倒しとなる全線再開でした。

 JR東日本の運行情報アカウント「JR東日本【新幹線】運行情報 (公式)」は朝6時33分に「本日始発から全線で運転を再開しました。お客さまにはご心配とご不便をおかけしました。」とツイート。そこには「急ピッチでの復旧作業お疲れ様でした」「あれだけの被害あったのに、1ヶ月経たずに再開するなんて、本当に凄い」「明日、さっそく出張でお世話になります」など、200件を超えるコメントがありました。

 東北と東京が新幹線で再び結ばれたのをうけ、JR東日本は新幹線車内で荷物を輸送する「はこビュン」を活用し、青森県産のウニやホタテをはじめアップルパイなど名産品を、大宮駅などへ直送し販売するイベントを開催。逆に、東京にある店舗のスイーツが仙台・盛岡・秋田駅まで運ばれ販売されます。

 一番列車の仙台駅6時ちょうど発東京行き「やまびこ340号」はH5系とE6系の連結。JR北海道所属でラベンダー色の帯のH5系は、主として北海道新幹線「はやぶさ」に使用されますが、深夜の東京発仙台行きの「やまびこ223号」など、北海道に行かず停車駅も多いレアな運用もあります。そして奇しくも、その「やまびこ223号」が、今回の地震で脱線した列車でした。

 郡山~一ノ関間ではいまだ復旧工事が行われており、新幹線は徐行運転を行います。そのため通常より8割ほど本数が少ない臨時ダイヤが実施されています。

【了】

【運転再開までつないだ長距離「臨時快速」たち】

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コメント

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1件のコメント

  1. 本文に『通常より8割ほど本数が少ない臨時ダイヤ』とあるが、この表現だと通常の2割のダイヤと誤解するのでは?