ブラジル空軍 中古のエアバスA330旅客機を購入 理由は空中給油機に改修するため
実機まだなのにすでにレジ番まで決定済み。
計画通り進めば2024年から運用スタート
ブラジル空軍は2022年4月18日、エアバスA330 MRTT(Multi Role Tanker Transport:多用途給油輸送機)に改修可能な機体として、中古のエアバスA330-200旅客機2機の取得契約を締結したと発表しました。
契約したのはアズールブラジル航空(Azul S.A)で、契約締結時点の見積もりでは2基合計で3億7500万レアル(約8000万ドル:約100.8億円)が提示されているといいます。
ブラジル空軍の説明によると、空中給油機の調達は2013(平成25)年に退役したKC-137以来とのこと。購入予定のA330-200は空中給油機としてだけでなく、貨物や人員の航空輸送、人道支援などに用いる予定としており、大規模災害時などでは多数の患者を運ぶ航空医療避難(EVAM)ミッションに投入することもあるそうです。
契約では、1機目は契約締結から90日以内に、2機目は同じく150日以内に引き渡すように規定されているとのことで、すでに「KC-30」という名称とともに、機番として「FAB 2901」と「FAB 2902」が登録済みだといいます。なお、この2機の中古機をMRTTに改修するための交渉はこれからエアバスと行うとしており、計画通り進んだ場合、2024年から本格運用を開始するとしています。
ちなみに配備先は、リオデジャネイロ市にあるガレアン空軍基地に拠点を置く第2輸送グループ(第2GT)の第2飛行隊、通称「コルシカ飛行隊」が予定されているそうです。
【了】
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