新型“ベビーバス”の強みって? 国内未導入の「エアバスA220」、担当者が「日本にピッタリ」と語るワケ

エアバスが販売する小型の新鋭旅客機「A220」は世界で700機以上の注文を受けるも、そこに日本の航空会社は含まれていません。ただ担当者の弁では「A220は日本にピッタリな飛行機」とのこと。どういった理由なのでしょうか。

世界では売れ行き好調 でも日本はゼロのA220とは

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスの新鋭旅客機「A220」が2022年5月9日に羽田空港へ飛来しました。これはアジア太平洋地域を巡る同型機のプロモーションツアーの一環で、A220が羽田に来るのは、今回が初とのことです。

 A220シリーズは、これまで740機の受注を獲得し、現在200機以上が世界中で運用されていますが、国内航空会社からオーダーはゼロです。その一方で、エアバスの単通路型機担当マーケット・ディベロップメント・ディレクター、マルコム・マクスウェル氏はA220を「日本で運用をするにも最適な旅客機だ」とアピールします。なぜでしょうか。

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エア・バルティックのA220-300(2022年5月9日、乗りものニュース編集部撮影)。

 A220シリーズは現行のエアバス製旅客機のなかではもっとも小型のシリーズです。当初、ボンバルディアの「Cシリーズ」として開発されたモデルで、2018年、2社の業務提携によって「エアバスA220」にモデル名を変更したというユニークな出自をもちます。サブタイプは2種類あり、標準型(全長35m)で100-135席を配するA220-100、そこから胴体を3.7m伸ばし、120-160席のキャパシティをもつA220-300から構成されます。

 A220シリーズは「(150~200席級エアバスのベストセラー旅客機)A320と(100席以下が標準的な)リージョナル・ジェットのギャップを埋める飛行機だ」――マルコム・マクスウェル氏は次のように紹介します。

 そのキャパシティを見るに、エアバスでいえばA320の胴体短縮モデルで「ベビーバス」「ミニバス」とも呼ばれたA318・A319の後継といえるでしょう。ライバルのボーイングと比べると、737-700の後継機、「737MAX7」がA220-300との競合機となると見込まれます。ちなみに、マクスウェル氏はA220の出現で、エアバスの単通路機ラインナップは「市場全体をカバーできるようになった」と話します。

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