アメリカも!? 現実味帯びる「無人機空母」=「なんでも空母化」? 海軍の戦い方一変か
“艦載機型”無人機の可能性 アメリカに必要なワケ
さらにGA-ASIはSTOLアップグレードキットの開発により、カタパルトを装備していない空母や強襲揚陸艦でも、MQ-9Bを運用できる可能性があるとも述べています。
GA-ASIは、潜水艦の探知に使用するソノブイを投射するランチャーポッドを搭載したMQ-9Bが、空母または強襲揚陸艦と見られる全通甲板を持った艦艇に着艦するイメージCGを発表しています。アメリカ海兵隊は対潜作戦能力を求めておらず、主翼の折り畳み機能も備えた艦載機型のMQ-9Bは、アメリカや各国の海軍をセールスのメインターゲットに据えているものと思われます。
2016年に固定翼艦載哨戒機のS-3「バイキング」が退役して以降、アメリカ海軍の空母には専用の対潜哨戒機が搭載されておらず、現在はMH-60Rヘリコプターが対潜哨戒任務を担っています。背景では、中国海軍が潜水艦戦力を強化しているほか、もともと潜水艦戦力が豊富なロシアとも、同国のウクライナ侵攻を機に関係が悪化していることから、アメリカ海兵隊が空母の対潜水艦戦能力を迫られることは間違いなく、艦載機型MQ-9Bは、その手段の一つになり得ると筆者は思います。
またイギリス海軍のクイーン・エリザベス級空母も、固定翼の対潜哨戒機や早期警戒機は搭載しておらず、艦載機型MQ-9Bは、イギリス海軍にとっても魅力的なアイデアでしょう。なぜなら、ソノブイ・ランチャーや、現在は「マーリン」ヘリコプターに搭載されている「クロウズネスト」レーダーを搭載すれば、対潜哨戒機や早期警戒機として使用できる可能性もあるからです。
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