アメリカも!? 現実味帯びる「無人機空母」=「なんでも空母化」? 海軍の戦い方一変か

UAS(無人航空機システム)を空母や強襲揚陸艦の艦載機にする――それが現実に近づきつつあります。アメリカのメーカーもSTOL性能を持つ艦載機型無人機を進めており、海兵隊の在り方を一変させる可能性を有しています。

第三国にも魅力的な無人機空母

 艦載機型MQ-9Bは、アメリカ、イギリス両海軍だけでなく、小型の空母や強襲揚陸艦を運用している海軍にとっても、魅力的な存在なのではないかと思います。

 ブラジル海軍とタイ海軍は、現在運用しているヘリコプター空母で固定翼UASの運用を検討しています。日本国内にも、いずも型ヘリコプター搭載護衛艦で固定翼UASの運用を検討すべきという意見が存在しており、5月10日付の「Naval News」は、日本と韓国が艦載機型MQ-9Bに関心を持っているとも報じています。

 艦載型固定翼UASでは、ロシアとウクライナの戦いで一躍その名を世界に知らしめた「バイラクタルTB2」のメーカーであるトルコのバイカル・エアロスペースが、バイラクタルTB2の艦載機型「バイラクタルTB3」の開発を進めています。

 バイラクタルTB3はMQ-9Bに比べると小型なため、必ずしも市場で競合するとは限らないのですが、バイカル・エアロスペースのセルチュク・バイラクタルCTO(最高技術責任者)は5月11日にイスタンブールで行った講演で、「誰が最初に(艦載固定翼UASの)艦艇での発着艦を行うのかを、見てみようではないか」と述べ、艦載機型MQ-9Bへの対抗意識を露にしています。

 GA-ASIとバイカル・エアロスペースのどちらが先に、固定翼UASの艦艇運用を実現するのか、どちらが市場を制するのかはわかりませんが、豊富な実績を持つGA-ASIと勢いのあるバイカル・エアロスペースの競争により、空母や強襲揚陸艦での固定翼UASの運用、さらに言えば「無人機空母」の実現に向けた流れが、加速していくのかもしれません。

【了】

【空母化できちゃう】トルコ政府発表の「無人機どっさり強襲揚陸艦」 画像で見る

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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