JR北海道の盛り上げ役!最新特急「ラベンダー編成」で日本最北の地へ 既存車両と全然違う!

いざ日本最北の「宗谷北線」へ

 この日は旭川から宗谷本線の観光急行列車「花たび そうや」を名寄まで乗り、駅前の三星食堂にて昼食をとるなどしたのち、ラベンダー編成の特急「サロベツ1号」で稚内へ。名寄から稚内までの通称「宗谷北線」は、みどころ盛りだくさんです。

 名寄から美深、音威子府にかけての地域は、かつて林業で栄え、沿線には材木工場が点在。駅そばが有名であった音威子府を過ぎると、列車は天塩川に沿って走行します。筬島(おさしま)駅を通過後、川の向こう側を見渡すと、『北海道命名之地』碑が見えました。幕末の探検家である松浦武四郎がこの付近で「北加伊道」と名付けたと『天塩日誌』に記されていることから、記念の木柱が建てられているのです。

 列車はさらに天塩川が形成した谷間を進みます。糠南駅を過ぎると、川沿いに架けられた陸橋「問平陸橋」があります。天塩川が春の雪解けで水位が上昇するため、線路の位置を高くするために架けられたもので、川を横断しない変わった陸橋として有名です。雪解けの季節など、天塩川の水位が上昇すると橋桁に水がつく恐れがあるため、桁下と水面との距離に応じて25km/hの減速や運転中止などの措置を講じているとか。その際には、橋脚が洗堀されていないかどうか点検して、安全を確認してから列車の運転を再開するなど、保守上の苦労もあるそうです。

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車内では沿線自治体による特産品の販売も。この日は豊富町(須田浩司撮影)。

 問平陸橋を過ぎ、宗谷本線唯一のトンネル「下平トンネル」を通過。その先の幌延駅付近では、日本海側を縦断していた旧羽幌線の跡も見ることができます。

 この先は風景が一変し、サイロや牧草地など、酪農地帯の雄大な景色が広がります。兜沼(かぶとぬま)に差し掛かる直前、突如として電話ボックスが現れます。中には保線用の鉄道電話が入っていますが、実はこの電話ボックス、NTTが公衆電話撤去の際に取り外したものを、JR北海道が譲り受けたものだそう。同様の電話ボックスは、抜海を通過してすぐの線路沿いにも設置されています。

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