タクシー運転手の「意外な前職」いろいろ 華やかな世界も捨ててなぜ?

タクシー業界は他業種から転職してきた人が多い業界です。なかには異色ともいえる経歴をもち、タクシー業界を志した人も。前職は何だったのか、なぜタクシーを目指したかをいくつか紹介します。

他業種からの転職が多いタクシー業界

 タクシー運転手の平均年齢は60歳。実は他業種から転職してきたという人が多い業界です。

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タクシー運転手は意外な経歴をもつ人も。写真はイメージ((画像:Anurak Ponapatimet/123RF)。

「kmタクシー」で知られる業界大手の国際自動車は求人用のサイトで、200人以上の社員インタビューを掲載していますが、その社員の前職もかなり多彩です。前職は何をしていて、なぜタクシー業界を目指したか、国際自動車の社員の例から紹介します。

前職が「音楽プロデューサー」

 前職は大手レコード会社や芸能事務所に勤務していたというIさん。20年以上働いてきた芸能業界を出て新しい仕事に就こうと思った理由は、音楽業界の未来や今後の社会の動向を考えたときに「別の道に進みたい」という気持ちが生まれ、今までと大きく違う職種につきたい思いがあったといいます。定年は65歳であるものの、契約次第ではそれ以降も働くことができるということや、56歳での転職だったため、平均年齢が高いという面もIさんにとって魅力的に映ったそうです。

前職が「建築士」

 前職は建築士としてアトリエで住宅などの設計をしていたTさん。景気悪化で事務所の経営が厳しくなり転職することになりますが、それまで1日中、家で机に向かって作業していたことに気づき、次は家の外に出るような仕事をしたいと思ったところ、タクシー運転手の求人に出会ったそうです。

 タクシー運転手は前職と違い、対人の接客業なので、初めはコミュニケーションの面で苦労が多かったものの、お客さんに「ありがとう」と言われることもやりがいの一つになっているそうです。そんなTさんは、「タクシードライバーとは、一つの空間をご提供するお仕事」だといいます。前職の建築士のお仕事とも根底で通じているのかもしれません。

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