『トップガン』ではF-14のライバル「世界一有名なミグ戦闘機」MiG-28の謎

ハリウッド生まれのMiG戦闘機

 ただ、旧ソ連のMiG設計局は、そもそも戦闘機には奇数番号を付けるのが伝統的な決まりでした。対してMiG-28は明らかに偶数。実はこのMiG-28、なんとアメリカ・ハリウッド生まれの「ミグ戦闘機」に与えられた型式だったからです。

 旧ソ連の設計局名なのにアメリカ製とはどういうことかというと、なんのことはない、このMiG-28なる戦闘機、映画『トップガン』のために考えられた架空機だったから。そのため、前出の性能説明も映画のために作られた「なんちゃって設定」でした。

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F-14「トムキャット」とともに飛ぶ仮想敵仕様のT-38「タロン」ジェット練習機(画像:アメリカ海軍)。

 MiG-28のベースに用いられたのは、アメリカ製のF-5E/F「タイガーII」戦闘機です。単座型がF-5E、複座型がF-5F、どちらも海軍第13混成飛行中隊(VFC-13)の所属機で、「かたき役」を演じるためにオリジナル塗装が施されています。

 しかし、F-5E/F「タイガーII」は空母では運用できない戦闘機のため、本来ならアメリカ海軍で使用されることはありません。なぜ海軍の飛行中隊がそのような戦闘機を運用していたのかといえば、それは旧ソ連製のMiG-21やMiG-23といった戦闘機と、性能や機動性が似ていたからです。VFC-13はアドヴァーザリー・スコードロン、つまり訓練時に仮想敵国の戦術や機動をシミュレートして「敵機役」を演じるエリート部隊であり、その役割に「タイガーII」はうってつけだったのです。

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コメント

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2件のコメント

  1. エリア88を読んでいればタイガー2とか、ミグ21とか懐かしさを感じる。

  2. 個人的には、世界一有名なのはMig21だと思っていた