「路線バス」が変わっていく 地域まるごと廃止 別の交通に転換 鉄道と手を組む… 進む再編

鉄道・バスなどの交通機関が厳しい状況に置かれる中で、バス会社どうしの共同運行化や車両の変更、予約制の導入などが見られるようになってきました。各地の動きを見てみましょう。

〈パターン2〉使えるものはどんどん使え!路線を残してカタチを変える

 地域によっては大きなバス車両で運行するメリットも薄れ、かつ大型免許を持つドライバーも年々不足しています。そのなかで車両を変更したり、あえて路線バスの枠組みから外れるケースもあります。

●路線バス→無料バス、自治体にとってもおトク?

北鉄奥能登バス・珠洲市営バス:2022年3月28日、2事業者計8路線を無料バス「すずバス」に転換

 石川県珠洲市では、市外からの路線を除く北鉄奥能登バス・市営バスの計8路線を“路線バスとして”廃止するも、市が運行を担う無料バスとして運行を継続しました。

 これらの路線は収支率が平均して約10%と低迷し、珠洲市・石川県が北鉄奥能登バスに拠出していた約5000万円の補助金では、損失を補填しきれない状態に陥っていました。その代替を担う市営の「すずバス」は平日のみの運行となるものの、運賃は無料。市内の2か所(狼煙・大谷)に乗り継ぎ拠点を設けて重複区間を解消しつつ、ダイヤや運行ルートはほぼ引き継がれました。

 無料化は一般路線バスの枠組みから外れるため、国や県の補助も対象外になります。その代わりに朝晩のみの利用であったスクールバスを日中に活用したり、小型バスやワゴン車などを導入することで、ランニングコストを従来の補助金以下に抑える見込みです。

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珠洲鉢ヶ崎で発車を待つ北鉄奥能登バス(宮武和多哉撮影)。

●バス路線はワゴン車で維持、大型車両は通学用に維持!

因の島運輸→因の島バス(アサヒタクシー傘下):2022年6月、事業継承

 広島県の因島でバスを運行する因の島運輸は、コロナ禍による乗客の減少に加えて、運転手の高齢化や、経年したバス車両の更新も課題となっていました。かつ尾道市・福山市から島の中心部である土生地区への路線は、本四バス・おのみちバスとの共同運行で、島内ローカル路線をおもに担う因の島運輸の環境は厳しさを増していました。

 そこで同社は福山市を本拠地とする「アサヒタクシー」に全事業を譲渡、アサヒタクシーが設立した子会社「因の島バス」が路線の運行を維持しています。

 ただ因島は幼稚園・小学校の統合が進み、小学校だけでも児童100人以上が4台のバスで登下校を行うなど、サイズの大きな路線バス車両がまだまだ必要です。通学用に路線バス車両を維持しつつ、定員が少なく大型免許の必要がないワゴン車との併用を検討しています。

【こちらも再編?】消えゆく昭和のバスターミナル(写真)

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