天気予報=「軍事情報」 米軍の超重要組織JTWCとは “日本の予報より正確”は本当か

ハワイに所在するアメリカ海軍と空軍の合同組織JTWC。ここはアメリカ軍が作戦を実施するうえで重要な気象情報を扱うセクションですが、一般にも情報を公開しています。かつて軍事機密だった天気予報、それが一般に浸透していった経緯を探ります。

ハワイ所在のアメリカ軍組織「JTWC」

 台風解析を含む天気の情報は、第2次世界大戦当時は軍事機密として扱われていたことから、日本では一時的に天気予報が世の中から消滅していました。一方、アメリカ軍は作戦遂行上、極めて重要な情報として重視しており、大戦末期には気象観測の専門部署として「艦隊気象センター/台風追跡センター」という組織をグアム島に設立しています。

 このセクションが、太平洋で発生する台風を発見・追跡することで、陸海空軍や海兵隊はもちろん、戦後は民間にも情報を流すことで船舶や航空機を安全に運航できるようにしたといえるでしょう。

 その後、このセクションは海軍と空軍の合同組織となり、ハワイを拠点に全世界へ気象情報を発信しています。それが「Joint Typhoon Warning Center(合同台風警報センター)」、通称「JTWC」です。

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1947年のカスリーン台風災害で冠水した葛飾区の空撮写真。23区内とは思えない(画像:国土交通省)。

 JTWCが公開している気象情報はインターネットでリアルタイムに見ることができますが、利用にはいくつかの注意点があります。たとえば、通常6時間ごとに発生した台風の情報が発表されていますが、表示時刻は協定世界時になっているため、日本時間で読み取るためには9時間を加算する必要があります。

 他にも注意事項があり、平均風速の計測方法が日本の気象庁では10分平均なのに対して、JTWCは1分平均の風速となっている点です。そのため、気象庁の発表よりJTWCが発表する数値の方が大きくなりがちです。また、JTWCでは最大風速のみを発表しているため、中心気圧で強さを判断している気象庁の方法とは異なる表示となっています。

 そのため、気象庁とJTWCが発表するデータを併用することができれば、より正確な台風情報を得ることができるといえるでしょう。

【まるでデイトレーダーのよう】JTWCスタッフの作業スペースほか

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