道路に“塗料のレール” 塗るだけでOKの自動運転インフラを体験 コスト大幅減

整備コストは大幅減! でも、それだけじゃダメ?

 こうした自動運転車のレールにあたるインフラは、従来、路面下に埋め込む球状の磁気マーカーや、電磁誘導線といったものが使われてきましたが、路面に塗るだけのターゲットラインペイントは、導入コストを従来の3分の1以上に削減できるのだとか。メンテナンスコストについては5分の1から10分の1になるのではないか、ということでした。

 とはいえ、塗料による自動運転車向けのマーカーも一部で実績があります。ただ、白や色付きのマーカーでは、他の道路標示と誤認する恐れがあることから、大々的に施工するのは難しかったといいます。大前教授は当初、「透明の線を」と日本ペイント側にオーダーしたものの、機能性を確保するうえで、アスファルトとほぼ同色になったそうです。

 この塗料は日本ペイントにおける新規事業創出の一環として開発されました。国は2025年ころまでに、レベル4の自動運転サービスを40か所以上で展開することを目指しており、同社もその市場を見据えています。

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自動運転バス車内。上のモニターは、ターゲットラインペイントが施工された路面を映し出している(中島洋平撮影)。

 大前教授によると、自動運転サービスを本格的に営業運行するには、何重もの仕組みにより堅牢なシステムを構築し、信頼性を確保する必要があるといいます。今回の塗料による自動運転インフラは、自治体の導入ハードルは確かに下がるものの、日本ペイント・インダストリアルコーティングスは、「他のシステムと共存できれば」としていました。

【了】

【写真】使用された自動運転バス&「塗料のレール」

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コメント

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2件のコメント

  1. タイトル、大幅減じゃないですか?
    誤字ってますよ

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。