西九州新幹線 成功のカギは「駅前駐車場」に? クルマと“共存”する新幹線 地域どう便利に
クルマ利用のもう一つの主役・カーシェアリングはどうなる?
そして、鉄道+クルマ利用といえば、駅を出てからの「ラストワンマイル」(目的地までの最後の移動手段)を担うカーシェアリング・レンタカーの存在も見逃せません。
カーシェアリング「タイムズカー」を展開するパーク24(東京都品川区)は、現状でも新青森~東京~博多~鹿児島中央間の新幹線全駅でカーシェア車両を配置した“ステーション”を整備しています。
同社によると九州では、博多駅や鹿児島中央駅だけでなく、久留米駅、新八代駅といった中間駅でのビジネス・観光利用も目立つとのことです。なお同社は西九州新幹線の沿線でも武雄温泉駅、諫早駅、長崎駅にステーションを整備していますが、新駅(嬉野温泉、新大村)へのステーション設置はまだ検討中とのことです。
地元の人は自宅からクルマで駅に向かい、駐車場に停めて新幹線利用。外部から来訪する場合は、駅からカーシェア・レンタカーなどへの乗り継ぎ。九州では路線バスや鉄道などの拡充が難しいなか、実態に合わせた「クルマ→新幹線」「新幹線→クルマ」ユーザー獲得に向けた取り組みが、着々と進んでいます。
【了】
Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)
香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。
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