え、その速度でなんで上昇!? 無動力で数時間飛行 北海道でのグライダー体験が凄すぎた!
100km/h以下で上昇なぜ?そのカラクリ
機体が上昇していたとき、速度計が示していたのは、50ノット、約93km/hです。つまり高速道路を走るクルマほどのスピードにも関わらず、高度を上げていたということになります。
まさに“魔法”とも言えるこの現象。これはグライダーが“風をつかんでいた”ことにより発生していたものです。空には「上昇気流」とよばれる、上方に風が吹くエリアがあります。グライダーのパイロットは、自身の経験や体感から上昇気流があるエリアへ行き、そこである程度の時間、飛行を続け高度を稼ぎます。その後、また別の上昇気流を探し高度を稼ぐ……といったことを繰り返し、空中に留まりつづけるといいます。そのため、動力がなくても数時間ものあいだ、飛行を続けることができるのだそうです。
また、滝川市で実施されるグライダーの体験搭乗は景色も魅力。これはコクピットの窓が風防形式で大きいため、低高度で北海道の雄大な景色を様々な角度から見ることができます。
「グライダーは、上昇気流を捕まえて高く・長く・遠くまで飛ぶという『飛ぶこと自体を追求する』ことが最大の面白みがあると考えています。世の中の人にもっとグライダーの魅力を知っていただきたいというのが願いです」。グライダーの飛行場がある、たきかわスカイパークのインストラクター、日口さんは次のように話します。
このほか、同市ではグライダーを身近に感じてもらう取り組みとして、体験搭乗やグライダーの地上展示などを展開。「市内の子どもたちにも体験搭乗などさまざまな取り組みをしています。ゆくゆくは、『滝川市は空と接することができる街』ということで、この自分の街に誇りをもってもらいたいな……と考えています」(日口さん)。
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