ホームドア閉じたら「あれ、ズレてる」なぜ? 左右にも前後にもズレ メーカーに聞いた

転落防止などのために設置が進んでいる駅のホームドア。ただのドアかと思いきや、設置するために細かな工夫と配慮がされているようです。ずれている理由や重さなど素朴な疑問を、メーカーに聞いてみました。

ドア同士がぶつからないような工夫も

 駅のホームドアを眺めると、左右2枚のドアがずれているケースがあります。2枚のドアの長さが違うため、閉まっている時に2枚の接合部は中央に来ず、左右のどちらかに偏るわけです。

 このようなホームドアは特に、複数の形式の車両(あるいは複数の鉄道会社)が乗り入れる路線で見られます。ずれる理由は戸袋の長さが違うから。なぜ違うのかというと、戸袋は車両のドアに干渉しない箇所に設けられますが、この箇所が、乗り入れる全ての車両に合わせた位置となるよう、号車ごとに調整されるためです。加えて、ホームドアには非常脱出口も設けられますが、するとその分、戸袋長は制限されます。

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複数の形式(鉄道会社)の車両が乗り入れる路線では、左右2枚のドア長が違うホームドアを見かける。写真はイメージ(2022年9月、大藤碩哉撮影)。

 さらに観察すると、ドアは線路側とプラットホーム側にもずれていることに気づきます。「ドアが開き戸袋に収納された際、2枚のドアの干渉を防ぐため」というのは分かるのですが、メーカーであるナブテスコに聞くと同じ回答でした。ちなみにずれ幅は、種類にもよりますが8.5cmほどだそうです。

【写真】「前後にも」ずれたホームドアって?

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