「北千住の大踏切」は解消されるのか 立体化を難しくする別要因も 足立区の案は
駅すぐ東側で京成本線をアンダーパス
そして同駅のすぐ脇にある踏切が、交差点を貫通するかのような形状なのです。交通量は多く、踏切遮断時にはクルマや歩行者が滞留します。ただし都道側、特に東進して左折で踏切へ進入するクルマへの配慮はなされていて、かなり手前から左折専用レーンが設けられています。そのため、たとえ遮断時に左折車が渋滞しても、直進車の流れを妨げることはなさそうです。
とはいえ立体交差化は望まれます。しかし、前述の形状に加え、牛田駅を出てすぐ伊勢崎線が京成電鉄本線と別の都道をアンダーパスする構造も、立体交差化を難しくしているでしょう。駅部分200mを含めアンダーパス地点~踏切間の距離は400mほどしかなく、工事しようものなら困難を極めそうです。
前出の足立区議会は北千住駅の「大踏切」について、立体交差化にあたり線路を移すのではなく、道路をオーバークロスもしくはアンダークロスさせる案を検討しています。これなら、JRと東武の2路線を工事するよりコンパクトになりそうです。
しかし牛田駅については、2022年10月現在で立体交差化の具体的な話は出ていません。すぐ南側のとうきょうスカイツリー駅付近では、伊勢崎線の高架化工事が進んでいますが、北千住~牛田間はまだ先のこととなりそうです。
【了】
Writer: 小川裕夫(フリーランスライター・カメラマン)
フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。官邸で実施される首相会見には、唯一のフリーランスカメラマンとしても参加。著書『踏切天国』(秀和システム)、『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)、『東京王』(ぶんか社)、『私鉄特急の謎』(イースト新書Q)など。
北千住の東口側に東武線増築部分を作り
東武日比谷線を2面4線にする
東武のアプローチ線をつくり
牛田方向に接続
常磐線を地下化し
常磐線2面4線のホーム
現常磐線の直下に作る
記事では触れられていないですが北側に荒川が流れている関係で、
仮に地下化にするとなると急勾配を設定しないといけない制約が出てきますからね。
東武線や日比谷線なら問題ないでしょうが、貨物が通る常磐線はそうとも行かないでしょうし。