国内未導入“2機のレア機”日本飛来、実は別の狙いアリ? 例の「スペースジェット凍結」と思わぬ関係か

2022年、エアバスとエンブラエルが、日本では未導入の「リージョナルジェット」を相次いて羽田へ飛ばしました。もしかすると、ここには搭載している「エンジン」から見た狙いもあるかもしれません。

A220/195-E2の飛来には「PurePower」のライバルの台頭も関係?

 その一方で、今回飛来した2機種が搭載する「PurePower」シリーズのライバルとされているのが、アメリカのゼネラル・エレクトリックとフランスのスネクマが合弁するCFMインターナショナルの「LEAP」エンジンです。こちらは金属の3分の1の重さで耐熱温度も20%高いセラミックマトリックス複合材料(CMC)などの採用により、燃費が改善され、排出ガス量と騒音が抑制されるとしています。

 ジェット旅客機は、複数のエンジンから航空会社が選択できるのが多数派です。しかし、なかには装備可能なエンジンが1種類のモデルもあり、今回羽田に飛来したA220もE195-E2も、「PurePower」PW1000シリーズの1択となっています。

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A220-300に搭載されているPW1500Gエンジン(2022年5月9日、乗りものニュース編集部撮影)

 ただその一方で、ライバルの「LEAP」エンジン搭載機にも2022年、国内で大きな動きがありました。7月にANAが導入を発表した737-8と、11月にスカイマークが導入を発表した737-8/10です。これらはいずれも「LEAP」エンジン一択の旅客機です。

 本来であれば三菱の「スペースジェット」がデビューすることで、日本国内の航空会社が保有する200席以下の旅客機では、「PurePower」シリーズがよりシェアを強め、その規模を拡大するはずだったでしょうが、その計画も円滑にはいかず、ライバルエンジンの「LEAP」搭載機が次々にそのシェアを拡大しそうな現状です。

 A220-300と195-E2が飛来した月と、737-8/10導入が発表された月はずれてはいますが、1年を通してみると、前者2機のツアーはエアバスとエンブラエルだけでなく、「PurePower」エンジンのシェアを再度獲得したい、プラット・アンド・ホイットニー側から見ると、別の見方ができるかもしれません。

 メーカーは機体、エンジンを問わず、常にライバルの動向を探っています。航空機の売り込みは、エアバスやボーイングなどが真っ先に頭に浮かびますが、エンジンメーカーも交えて考えると、世界の航空機商戦の激しさが一層感じられると思います。

【了】

【写真】席配置が変わってる! エンジン以外も凄い「A220」の機内

Writer:

飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。

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