損失3000両!? ウクライナに“やられた”ロシア戦車3選 最新型も投げ出す→ウ軍が再利用
T-72ベースの発展型T-90
このT-72の発展改良型がT-90で、同じようにウクライナ侵攻に投入されています。そもそも旧ソ連は、T-72のほかにT-64とT-80といった戦車も装備していました。前者はT-72に比べて先進的でしたが、T-72の評判がよく、発展改良型の開発は行われませんでした。一方、後者は先端技術を用いた戦車として開発されました。しかしコストの問題などで発展させられることはなく、両者で得られた技術的アドバンテージは、のちのT-72の改修に活かされました。
こうしてT-72にT-80の性能をフィードバックさせた、発展型として誕生したのがT-90です。主砲はT-72に搭載されているものの改良型で、9M119M「レフレークス」対戦車ミサイルを発射できます。なお、T-90はT-80より安かったため、ロシア軍が装備するだけでなく輸出用として諸外国にも販売されました。2022年現在、シリーズの普及型はT-90A「ウラジーミル」で、これがウクライナ侵攻にも用いられています。
加えて、開発と配備が遅れている最新のT-14戦車を補完するべく、同戦車の技術の一部をフィードバックした最新型のT-90M「プラルィヴ」もロシアは開発し、ウクライナの前線に投入しています。
ところがT-90は、T-72と同形式の自動装填装置を備えているので、やはり被弾後に砲塔が吹き飛ぶケースも多いようです。しかもT-72B3Mと最新のT-90Aの戦闘能力は、ウクライナの戦場という限定条件下では、ほとんど差がないということも伝えられています。
そして最新のT-90M「プラルィヴ」も、撃破されただけでなく、やはり戦車兵の士気が低いことに起因してなのか、放棄されて全く無傷でウクライナ軍に鹵獲されています。
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