伊豆行き列車を北海道へ「ロイヤルエクスプレス」4年目 前代未聞の企画は「東急だからこそ」実現!?

思いが育てた企画 根底は「東急ブランド」

「THE ROYAL EXPRESS ~HOKKAIDO CRUISE TRAIN~」が企画されたきっかけは、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震で被災した北海道を元気にするため。鉄道を通じ、地域の人々と全国の旅行客との交流を深めることで、観光振興と地域活性化につなげていきたいという思いがあります。

 4年目となる現在も、その思いは変わっていないとのこと。それが、もともと電気やガス、まちづくりなどインフラへ多角的に携わってきた東急が培ってきた「社会に貢献する鉄道会社」というブランドであると東急の松田さんは話します。4年間の運行経験を通して、伊豆方面ツアーと北海道のクルーズトレインという毛色の違う企画の担当者が、お互いにノウハウをフィードバックできているという感触もあるとのこと。

 北海道の雄大な自然による"非日常鉄道体験"の虜になった人は多く、リピート率は30%にも達するそうです。参加者は全国にわたり、申込の倍率は約3倍。年齢層は70代が中心とのことです。

 ただ、コロナ禍による入国制限をうけ、当初から外国人旅行客は皆無です。入国緩和にともない「日本の大自然」に惹かれてくるインバウンド需要の増加が見込まれ、この列車を利用する人も増えるかもしれません。松田さんは、かつて伊豆方面で「全員外国人」のツアーが敢行されたことがあり、スタッフチーム全体で乗り切った経験があるため、対応には自信があるといいます。

 では、未踏の地である「道南」函館方面へ運行する計画はあるのでしょうか。東急の松田さんは「行きたいという思いはあります。『日本最北端の旅』を始めたばかりということで、まだ具体的な話はありません」とのこと。いっぽうで、「北海道は東西南北どこに行っても、そこにしかない人々とのふれあいや風景が体験できる素晴らしい場所。そこへお客さんをつなげていきたい。列車やバスを駆使して、今後もいろいろなことをやっていきたいです」と話しました。

【了】

【豪華「ロイヤルエクスプレス」車内を見る】

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1件のコメント

  1. 2枚目の写真のコメントが「浅草方面ホームが移設開業したとうきょうスカイツリー駅(乗りものニュース編集部撮影)」となっていますが、誤ってませんか??