アメリカ「本気モード」の象徴? ウクライナ供与の「架橋戦車」は戦況を一変させるか その威力とは

アメリカがもつ3つの「架橋戦車」とは

 最新の「ミリタリー・バランス2023年版」では、現在アメリカが保有する架橋戦車として以下の3種類、あわせて約360両が明記されています。

・M60A1 AVLB(230両)
M60A1戦車の車体がベースで、最初はM60系MBTに合わせMLC60だったが、M1エイブラムスMBTの出現に合わせ大半をMLC85に改修。橋梁長19.2m。

・M104ウルヴァリン(40両)
M1の配備に応じ前作の後継としてM1A2の車体をベースに開発。MLC70で橋梁長26mを誇るが、単価が高騰し少数で打ち止めに。

・M1074JAB(93両)
M1A1にM1A2のサスペンションを移植した車体がベースで、ウルヴァリンの代替として単価圧縮を重視し2024年まで計168両を製造する計画。MLC95、橋梁長18.3mでJABは「Joint Assault Bridge:統合突撃橋」の略。最前線での活用を重視し、車体側面に反応装甲ブロックや同底面に対地雷用の増加装甲を装着可能。

 このうちウクライナに供与されるのは、どの車種なのでしょうか。実はこれが「悩みどころ」でもあり、可能性としては3パターンが考えられます。

【戦場の「最強装備」いろいろな架橋戦車の姿を見る】

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コメント

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2件のコメント

  1. >>実はよく見ると細い小川や用水路、運河が無数にあります。

    それ以上に、ウクライナは泥濘地が多い事で有名
    独ソ戦時も大きな戦車戦があったのは、冬季等の泥濘地が凍って固まり、戦車が通行できるようになる時季が多いのはそういう理由がある。

    今時のロシアの侵攻時にも泥濘にガッツリ埋まって身動きできなくなった複数のロシア戦車が鹵獲されたりしている。
    雪上を全速力で移動できる戦車ですらウクライナの泥濘地ではズブズブと埋まってしまい身動きができなくなる。

    上記のような泥濘地が多く戦車が通行可能な場所も限られているので、西側の戦車が全速力で前進できる区間は非常に限られていると思われます。
    つまり、M60戦車橋の速度でも十分対応可能でないかと。

    ロシア軍の戦車がウクライナ軍の包囲から逃げ出す為に歩兵をタンクデサントした状態で戦闘速度ではない高速で移動している動画を動画サイトで見たけど街中を出たら途端に通行可能な場所が限られていて、まさにウクライナ軍側のキルゾーンと化してましたね。

  2. なんかこう、小さい仕切りの風船を任意の形状に膨らませて渡らせる事ができれば軽量化できるのでは?と思ったが。どうしても鉄の塊の橋ともなると、それ自体の重みで泥濘には弱そう。