エンブラエルとサーブが手組んだ!「グリペン」戦闘機ブラジルで生産へ 将来的には輸出も
戦闘機生産以外のタッグも考えているかも。
ブラジル製「グリペン」のラインオフは2025年から
スウェーデンの航空機メーカー、サーブは2023年5月9日、ブラジル国内に「グリペン」戦闘機の生産ラインを開設したと発表しました。
場所はサンパウロ州のガビアン・ペイショートにあるエンブラエル社の工場で、開会式には、ブラジル大統領、国防大臣、ブラジル空軍司令官など、文民および軍政府の高官が出席しました。
ブラジルは、2014(平成26)年にJAS39「グリペン」戦闘機の最新タイプであるE/F型の採用を決定、ひとり乗り(単座)のE型を28機、ふたり乗り(複座)のF型を8機の計36機を契約しています。このうちE型15機を今回開設された生産ラインで製造するとしています。
ブラジルで組み立てられた機体は2025年から納入される予定で、すでに、エンブラエルの技術者はライセンス生産に必要なスキルを習得するため、スウェーデンで理論的および実践的なトレーニングを受けているとのこと。サーブの説明によると、これは技術移転のための重要なマイルストーンであり、なおかつ両社の強固な繋がりを表す一つの指標だとしています。
なお、スウェーデン以外に「グリペン」戦闘機の生産ラインが開設されたのは今回が始めてだそう。将来的には、ブラジル以外の国々に向けた「グリペン」の生産もここで行う予定であり、サーブとしてはエンブラエルが、ラテンアメリカ含む他地域への「グリペン」輸出におけるハブ(中核拠点)になることを望むとしています。
【了】
中露の領空侵犯で高頻度のスクランブル発進を余儀なくされている日本としても、主力戦闘機のライフサイクルを伸ばすためにこういった軽戦闘機は必要ではないかと思うのですが。