歴代戦艦「“主砲の威力”ランキング」ぶっ放したらどれだけスゴイ? 米艦をしのぐ1位とは

第2次世界大戦まで、戦艦は「主力艦」と言われ、保有国の海上兵力を象徴する存在でした。戦艦の存在意義とは、他の艦種を圧する攻撃力。つまり搭載砲の威力にあります。では、どの国の戦艦主砲が最も強力だったのでしょうか。

地中海の強国からもランクイン!

 イギリスを抑えて、イタリア戦艦が意外にも第3位になりました。

3位:OTO 1934年型38.1cm 50口径砲(イタリア)

 イタリア海軍のヴィットリオ・ヴェネト級戦艦に搭載された主砲です。砲弾重量885kg、初速850m/秒、最大射程は4万4640m(4万2800mという資料もあり)です。貫通力は垂直装甲に対して、0mで815mm、1万8288mで503mm、2万7432mで381mmと、15インチ(38.1cm)砲でありながら、ワンランク上の16インチ(40.6cm)砲を上回る性能を有していました。

 実際、イギリスのネルソン級戦艦が搭載した40.6cm 45口径砲は、砲弾重量929kg、初速754m/秒、最大射程3万6375m。貫通力は垂直装甲に対して、0mで737mm、1万8288mで389mm、2万7432mで292mmという数値で、比べると完全に上回っているのがわかるでしょう。

 発射速度は毎分1.3発(51秒、または45秒という資料もあり)とやや遅いですが、実用上の問題はなかった模様です。砲身の俯仰速度は毎秒6度でした。しかし、砲弾の散布界が広く、砲身の寿命が短いという欠点も持っていたそうです。

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イタリアのヴィットリオ・ヴェネト級戦艦4番艦「ローマ」の38.1cm 3連装砲塔(画像:アメリカ海軍)。

2位:40.6cm 50口径砲Mk.7(アメリカ)

 アメリカ海軍最大のアイオワ級戦艦に搭載された主砲です。アイオワ級は前出(第4位)のサウスダコタ級の次級として設計・建造されたクラスで、サウスダコタ級に搭載された45口径砲よりも射程が長く、初速が速いため、射撃精度も高い優秀な砲でした。

 徹甲弾の重量は1225kg。初速は762m/秒。装填角度は5度で、発射速度は毎分2発(30秒に1発)とされていますが、装填角5度に近い射撃角度では、最大毎分3発(20秒に1発)で発砲できたようです。

 実際には、戦艦の主砲弾は弾着観測が必要で、かつ方位射撃盤からの射撃管制や艦の動揺修正にも時間を要するため、通常は最大の射撃速度では発砲しなかったと言われています。なお、砲身の俯仰速度は毎秒12度と高速でした。

 用いる砲弾は日本の長門型の41cm徹甲弾(1020kg)や、イギリスのネルソン級戦艦の406mm徹甲弾(929kg)よりずっと重いSHS(スーパーヘビーシェル)と呼ばれるもので、貫通力も他国の16インチ(40.6cm)砲を大きく上回っていました。

 貫通力は垂直装甲に対して、射距離0mで828mm、1万8288mで509mm、2万7432mで381mmであり、46cm砲に近い貫通力を持っていました。なお、戦後に生産された最終型のmod.8では、砲弾の先端に被せる被帽の硬度強化が行われ、資料によっては大和型に匹敵する貫通力になったとも記されています。最大射程は3万8720mです。

【写真】フランス&イタリア戦艦て、見た目どんな感じ?

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