歴代戦艦「“主砲の威力”ランキング」ぶっ放したらどれだけスゴイ? 米艦をしのぐ1位とは
本命の戦艦がやっぱり1位
第1位は史上最大の戦艦が搭載する、最強の18インチ砲です。
1位:46cm45口径砲(日本)
世界最大の大和型戦艦に搭載された主砲です。口径18インチ(457mm)クラスの艦砲としては、戦艦に搭載された唯一の砲でもあります。
ちなみに、イギリスも18インチ40口径砲を大型軽巡洋艦フューリアスに搭載していますが、単装砲1門でかつ戦艦ではないので割愛します。
徹甲弾の重量は1460kg。初速は780m/秒、装填速度は29.5~30.5秒で、装填角度は3度でした。主砲の仰角変更にかかる時間を考慮すると、発射速度は2万mで32~33秒、最大射程では37.9~38.9秒程度になります。砲身の俯仰速度は毎秒10度と高速でした。
貫通力は垂直装甲に対して、0mで864mm、1万8288mで521mm、2万7432mで391mmであり、戦艦主砲で世界最高の貫通力を有していました。最大射程は4万2026mでした。
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今回は割愛しましたが、長門型戦艦の三年式41cm砲は旧式であるものの、砲弾重量1020kg、最大射程3万8430m、主砲発射速度(砲塔内に砲弾が準備されている場合に限る)は、仰角40度で約30秒、2万mでの垂直装甲貫通力454mmと、第5位に挙げた1935年型38cm 45口径砲(フランス)に勝るとも劣らない性能を有しています。
戦艦が海軍力の象徴だった時代らしく、必死に改良して最新鋭砲に劣らぬ性能を実現するのは、日本海軍らしい努力ではないだろうかと筆者には感じられました。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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