旧日本海軍艦で“最も長く現役だった艦”とは ご長寿揃いだった明治生まれたち 米軍も興味津々?

旧日本海軍は、1872~1945年の73年間続きました。その中で、最も長く活躍した軍艦は日露戦争で活躍した、戦艦・装甲巡洋艦たちでしょう。一番長く存在しているのは、記念艦となった戦艦「三笠」ですが、最も長く活動した軍艦は何でしょうか。

太平洋戦争も第一線で戦い続けた老艦

 1927(昭和2)年、「常盤」は訓練時に搭載機雷の爆発事故を起こしたことなどから、1930(昭和5)年のロンドン海軍軍縮条約では、代艦となる新たな敷設艦の建造が認められたものの、結局、海軍は代艦を造りませんでした。その結果、在外警備艦から予備艦を経て、1940(昭和15)年には現役に復帰します。

 太平洋戦争直前となる1941(昭和16)年11月より、「常盤」は南太平洋のエニウェトク環礁とビキニ環礁に機雷を敷設。大戦が始まると1942(昭和17)年にアメリカ空母機の空襲で被害を受けたものの、ギルバート諸島への増援部隊輸送や船団護衛に従事したほか、黄海、東シナ海、石垣島、宮古島、対馬海峡、宗谷海峡、津軽海峡、台湾海峡などへ機雷を敷設するべく動き回り、同型艦の「浅間」とは比べものにならないぐらい忙しく活動し続けました。

Large 20230611 01
旧日本海軍の装甲巡洋艦「常盤」(画像:アメリカ海軍)。

 しかも「常盤」は大きな損傷を被ることがなかったため、終戦の年1945(昭和20)年になっても、南西諸島への緊急輸送作戦に従事するなど任務で奔走しています。なお「常盤」は最終時に主砲塔を撤去していたものの、二二号電探や一三号電探といったレーダー類、三式水中探信儀といったソナー類が装備され、当時としては最新の兵装で身を固めていたようです。

 終戦一週間前の8月9日、青森県大湊にいた「常盤」は、アメリカ空母機の攻撃で損傷。沈没せずに排水作業を続けたものの、8月15日の終戦を迎えました。

 終戦により「常盤」乗員は艦を去らねばならないため、曳船の助けを借りて座礁させ、沈没を免れます。1947(昭和22)年、「常盤」は解体されましたが、1899(明治32)年に就役した旧式艦が、第2次世界大戦終結まで第一線で活用されていたのは「常盤」のみでした。「常盤」は「永遠不変」を意味する言葉ですが、その名にふさわしい生涯と言えるのではないでしょうか。

【戦艦だった二代目とは段違い!】初代「大和」旧海軍で元も長生きした艦(写真で見る)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号