ステルス戦闘機の時代は終わり? 「AI戦闘機」が変える戦い方 求められるのは“頭脳と学習”

日常生活の中に急速に浸透しつつAI、すなわちコンピューターによる「人工知能」。軍事利用も模索されていますが、それを流用した無人戦闘機は生まれるのでしょうか。超えるべきハードルは多いようです。

軍用AIもまずは学習させるところから

 そもそも「AI」とは何なのでしょうか。AIの定義は時代やその場によって異なりますが、人間の脳神経細胞の働きを模擬、学習して判断するコンピュータープログラムを意味します。そのしくみは連想ゲームに近く、たとえば動物の特徴を学習済みのAIに「もふもふ」「耳が大きい」「目が大きい」「しっぽ」「鋭い牙つめ」「かわいい」といった内容の入力を行うと、もっとも可能性の高い答えを出力してくれます。

 実際に筆者がChat GPT3で試したところ「ネコ30%、キツネ25%、ウサギ20%、キツネザル10%」という回答が得られました。筆者は猫をイメージしていたので、AIは見事正解を導いてくれたと言えるでしょう。この「どうぶつなぞなぞ」は、他愛のない遊びにすぎませんが、実は学習させるデータを「敵」に置き換えるだけでカウンターステルスに応用することができます。

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2005年に公開されたアメリカ映画『ステルス』で用いられた架空のステルス戦闘機F/A-37「タロン」。この映画では最新鋭の人工知能(AI)を持つ戦闘機「E.D.I」が登場する(画像:アメリカ海軍)。

 ステルス機とは、機体にぶつかった電波の反射をコントロールし、相手のレーダーから隠れる技術が適用された飛行機のことですが、それはあくまでも「見えにくくしている」だけで、ほんの僅かな信号の痕跡は捉えることが可能です。

 とはいえ、通常その信号は極めて小さく、常に移動しており、加えてごく短時間で消えてしまうことなどから、ノイズと識別することは困難であるのも事実です。ゆえに、ステルス機を探知することは、さながら大きな針山の中から1本の縫い針を見つけるようなものだと例えられます。

 カウンターステルスを実現するためには、まずAIにノイズを含む信号とノイズを含まない信号、そしてステルス機からの信号と通常の飛行機(非ステルス機)からの信号、これらを事前に学習させることから始めます。

 これらを踏まえ、戦闘機搭載のミッションコンピューターに学習データを適用したプログラムを実行させ、レーダーから得られた信号データと、ステルス機から出た信号を抽出する命令を入力することで、より遠方から高い確率でステルス機を検出する能力を得られるとされます。

【ドッグファイトも可能に】米国防総省が開発したAI戦闘機「X-62A」

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コメント

1件のコメント

  1. 「最終的な武器使用の意思決定を行うのは誰であるのか」はAI戦闘機の出現には全く関係ない。戦闘許可が出てさえいればその都度判断する必要はないわけだし、判断が必要な場合はそこだけ上司に確認すればよい。極論人間を置き換えただけ。実用化の大きな壁はAIは人間のようにミスすること。同じ命令を繰り返し与えても解答が異なる、これはいわゆる通常のコンピュータではありえないことだがAIにおいては厳密には解決不可能。

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