電動キックボードより安全? 無免許で乗れる特定原付シェア用“座り乗り”モデル発表 数千台規模で整備へ

特定原付は自転車になってはいけない

 純粋な電動走行のみが可能な今回のモビリティ。ペダルはただの足置きということになります。これについてglafitの鳴海貞造社長は次のように話します。

「“自転車にもなる”車両は、特定原付として公道を走ることはできません。なぜなら、道路交通法の原動機に、人力の装置は含まないからです。特定原付は車体の性能として、それ以上加速できないことで成り立っているのですが、ペダルをほんの少しでも漕げば速度が上がってしまうため、要件から外れてしまうのです」

 これはシェア用の車両以外でも同じで、現時点でも、インターネットなどで「特定原付」をうたう自転車型の電動バイクなどが販売されていることに警鐘を鳴らしました。

 ハローサイクリングは現在、国内最大の乗りものシェアリングプラットフォームとなっており、ポート(貸出・返却場所)の数は6600以上、アプリの利用者数は230万人以上を数えます。OpenStreetは、このポートへ2024年1月から順次、今回の電動サイクルを配車予定。2023年度で1000台、来年度には3000以上を整備するといいます。

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走行中はウインカーと一体化した緑の最高速度表示灯が点灯。ペダルは純粋に足置きの役割のみ果たす(乗りものニュース編集部撮影)。

 そのような普及フェーズに際し、メンテナンス体制も含めた適切な運用を担保する観点から、glafitの機体を選んだということです。

「座り乗りの電動サイクルを世の中に実装したい」と工藤社長。シェアリングのモビリティは、この5年で10倍に拡大しており、この特定原付のモビリティも「想像以上に一気に広がるはずです」と意気込みました。

【了】

【要件整った!】これが「ほぼ自転車扱いで乗れる電動バイク」です(写真)

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