帝国の栄光は何処へ… イギリス軍が過去イチ弱い!? 高官も「ナポレオン戦争以降で最悪」と嘆き
戦力低下の原因はやはり金だった?
イギリス陸軍は、数字の上では「チャレンジャー2」主力戦車を約200両保有しているといわれていますが、稼働率が極端に低下しているようで、2020年の段階で稼動率50%という数字を出し、問題になっていました。さらにその後、ウクライナに供給するなどの動きがあったものの、その分の14両を差し引いたとしても、この3年で同戦車の稼働率はさらに半分にまで落ちているとのこと。このハナシが本当なら稼働率は約25%。現在すぐに動ける車両が40両しかないという報告も、偽りではなさそうなことがわかります。
軍艦の方は大小の艦艇合わせイギリス海軍は70隻保有していますが、空母に関しては「プリンス・オブ・ウェールズ」がトラブル続きで満足に動いておらず、原子力潜水艦に関しても維持費の高さが長年指摘されており、稼働率は最小限に抑えられているといわれています。
イギリス軍の戦力低下の一番の原因は予算の削減にあると見られています。2010年代からイギリスは大幅な防衛予算の削減を行っており、人員削減なども並行して実施していました。
しかし、ボリス・ジョンソン政権時代に、若干の安全保障戦略の見直しを図り、老朽化した装備の更新などを行っていました。ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2022年2月以降は、欧州での脅威を鑑みて、ひとまず国防費をGDPの2%程度という割合を維持しつつ、2030年まで段階的に3%まで引き上げる方針をリシ・スナク首相は立てています。しかし、年11%にも上るインフレ率の影響もあり、上手くいっているとは言い難い状況です。
【了】
Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)
ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。
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