アメリカ名物“UFO騒動”は意図的?「エリア51に銀の円盤が!」伝説を放置した当局の思惑
ありえない高高度で光る物体「これUFOじゃん!?」
このU-2という機体は従来の偵察機にはない、全く新しいコンセプトで開発が進められていました。それは当時、対立関係にあったソビエト連邦の前線基地の配置だけではなく、領内奥深くにある核兵器の配置まで確認しようという、現在では戦略偵察と言われる任務を実現させようというものです。
そのため、対空ミサイルや他の航空機の届かない超高高度から偵察飛行する方法が考え出され、同機が初飛行した1955年当時の航空機の基準ではありえないほど高高度である7万フィート(約2万1000m)を飛ぶ偵察機ができあがりました。
またテスト中のU-2は塗装を施さずアルミボディの銀色がむき出しの状態で、光をよく反射したそうです。
「公には存在していない基地」「ありえない高高度を飛ぶ飛行物体」「やたら光を反射する銀色ボディ」、「軍関係者でも知らない人が多い計画」――これらの要素が混ざり合い、1955年7月にエリア51でU-2のテストが始まると、未確認飛行物体の報告が同地周辺で殺到。1947年のロズウェル事件から続く、アメリカのUFO熱に火がつき、たちまち同地はなにか重大なUFOに関する機密を隠す基地という扱いになってしまいました。
ちなみに、U-2のパイロットスーツは高高度を飛ぶため特殊な与圧スーツとなっており宇宙服のようなデザインです。しかも初期のタイプは全身緑系の色で、ウロコかと見間違う縫い目のデザインとなっており、これをなにかの拍子に見た人々が宇宙人と勘違いした説などもあるようです。
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