古い機体とそっくり…? 空自の最新空中給油機KC-46 性能は段違いだが似ている理由は“汚職事件”って?

航空自衛隊の最新装備であるKC-46A空中給油・輸送機は、一見すると従来のKC-767と変わらないように思えます。なぜ似たような機種ながら、名称が違うのでしょうか。実は両機は似て非なる機体でした。

ボーイングの執念? 紆余曲折を経て新型機へ進化したKC-767

 こうして、汚職と契約内容の問題から採用中止となったアメリカ空軍向けのKC-767でしたが、KC-135の老朽化問題から新しい空中給油機の導入は急務であることは変わりませんでした。そこでアメリカ空軍は2007年に新たなKC-X計画(便宜上、新KC-Xと呼称)を再び立ち上げ、次世代空中給油機の導入計画をリスタートさせます。

 新KC-Xには、アメリカのボーイングのほかに、ヨーロッパのEADS(現エアバス・グループ)が参加。EADSはエアバスA330型機をベースにした空中給油・輸送機A330 MRTTを、アメリカ企業であるノースロップ・グラマン社を主契約社としてKC-30の名称で提案します。一方のボーイング社はKC-767の機体を大型化し、コクピットやフライングブースシステムを発展させた新型KC-767「アドバンスト・タンカー」を提案します。

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2023年の美保基地航空祭で一般公開されたKC-46A空中給油・輸送機(布留川 司撮影)。

 当初、新KC-Xで選ばれたのはA330ベースのKC-30の方で、アメリカ空軍からKC-45Aという名称まで与えられました。しかし、この決定にボーイングが異議を申し立て、アメリカ会計検査院がこれを支持。機種選定は再度やり直しになります。

 その後、ノースロップ・グラマンとEADSは、KC-30の提案を取り下げて、KC-X計画からの撤退を決定。最終的に残ったKC-767ベースのボーイング案がアメリカ空軍の次世代空中給油機として採用されます。こうして採用された機体こそが、現在アメリカ空軍や航空自衛隊が導入を進めているKC-46A「ペガサス」なのです。

【これがKC-46Aのお尻です】ギリギリまで寄って撮った! 各部のディテール(写真)

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