知られざる“富士山に最も近い空港”「滝ヶ原飛行場」とは? 警備だけは厳重なワケ
静岡県の御殿場市に、陸上自衛隊が管理しているものの、アメリカ軍のヘリコプターも発着している空港があります。富士山に最も近い空港といえる「滝ヶ原飛行場」とはどのような施設なのでしょうか。
選ばれし人しか利用できない飛行場
富士山に最も近い飛行場というと、「富士山静岡空港」を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、実は富士山には規模は小さいながらも、国際基準によって定められた別の飛行場もあります。それが御殿場市にある「滝ヶ原飛行場」です。
あくまでも「滝ヶ原飛行場」というのは通称であり、正式名称は「富士場外離着陸場」といいます。ただ、誰でも利用できるわけではありません。ここは在日米軍「キャンプ富士」の敷地内に設置された陸上自衛隊が管理する飛行場だからです。
そのため、ここに所在するのは、三重県の明野駐屯地に本部を置く陸上自衛隊航空学校の隷下部隊である飛行教導隊の一部である「富士飛行班」、そして東京都の立川駐屯地に本部を置く東部方面管制気象隊の「第2派遣隊」です。配備されている航空機は富士飛行班のUH-1J多用途ヘリコプターのみですが、航空機事故などに対処可能な空港用の大型化学消防車なども配置されています。
この滝ヶ原飛行場ですが、冒頭に記したように国際基準で定められた飛行場のため、「国際民間航空機関(ICAO)」によって国が定める「RJAT」という4桁のコードが割り当てられています。こうして見てみると、離着陸場とはいえ、立派な飛行場として認められていることがわかるでしょう。
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