今後の高速道路は「車線を狭くする」 そして「鉄道みたいなイメージ」に 一体どういうことなのか?
想像以上に「鉄道っぽい」高速道路の未来
そうしたインフラを用意するだけでなく、NEXCO東日本は車線別の「運行管理」も視野に入れています。
自動運転車両混入率の普及に合わせ、「規制速度の上限を現在よりも緩和し、車線別に走行車両(普通車、大型車)や速度を規定」「規制速度や車線運用状況は、センターから車両に高速通信にてリアルタイムに配信」――このあたりは、鉄道の運行管理と通じるところがあるでしょう。
さらには「個々の車両の走行軌跡、挙動を把握することで、走行車線・エリア別や車両が与える環境負荷に応じた課金を実現」するなど、“次世代の課金システム”として、「車線別料金」「自動運転料金」といったことも視野に入れている模様です。
もちろん、これらはまだまだ先の話です。しかし、新東名にトラックの隊列走行を想定した自動運転専用レーンを設けるという話もすでに政府内で持ち上がっているので、あながち遠くないのかもしれません。
2023年現在のクルマはといえば、システムではなく、あくまでドライバーが主体となる“レベル2”までの自動運転技術が一般的。あらかじめ設定した速度で自動的に加減速を行い、前車に追従するACC(アダプティブクルーズコントロール)や、車線の逸脱を検知するとハンドル操作をアシストするLKAS(レーンキープアシストシステム)などは、レベル1の自動運転技術とされています。
高速道路でも、これらの機能を使い、アクセルペダルを踏むことなく走行している人も相当数いると考えられますが、こうした機能を過信した“ながら運転”と思われる前方不注意で、工事の規制帯に突っ込む事故も相次いでおり、道路管理者も注意喚起を行っています。自動運転技術が進展することで、このような事故も避けられるようになるかもしれません。
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