居眠り運転検知ピピピ…寝てねえよ! 車の“警告”どこまでウザくなるのか 事故ゼロへの代償なのか

クルマの安全性が進化し、ドライバーの安全運転を見守り支える機能も増えてきました。運転中に様々な“警告”が発されることを鬱陶しく思う人も少なくありません。安全のためとはいえ、クルマはどこまで“ウザく”なるのでしょうか。

確かに効果を挙げているが、まだまだ“進化”する?

 具体的な数字を出すのは難しいものですが、スバルの発表では、「車両同士の追突事故を約8割減(2016年発表)」や「アイサイト(ver.3)搭載車の追突事故発生率0.06%/米国IHI調査で、負傷を伴う追突事故85%低減(2022年)」などとあります。スバルの「アイサイト」は、2010年に「ぶつからないクルマ?」とのCMで、先進運転支援システムのプリクラッシュブレーキ(AEB:衝突被害軽減自動ブレーキ)の知名度を一気に高めたシステムです。

 また、警察庁の発表する年間の「交通事故発生件数」を見ると、先進運転支援システムのなかった2000年代の年間の交通事故発生件数は80~90万件でしたが、先進運転支援システムの普及が始まった2010年以降は、毎年のように事故件数が減少。令和になってからは、年間30万件レベルにまで減っています。もちろん、事故の減少は、先進運転支援システムだけの手柄とは断言できません。しかし、その普及と歩みを揃えるように、交通事故件数が減ってきているのも事実です。

 ちなみに、2021年からは、先進運転支援システムのひとつプリクラッシュブレーキは、新車に対して装着義務化されています。

 そういうわけで、先進運転支援システムが事故防止に貢献しているというのは間違いありません。とはいっても、運転していて「やかましいな」「うざいな」と感じるのも正直なところ。できれば、もう少し整理するなり、ストレスにならないスマートな方法にしてほしいとも思います。

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マツダCX-60。ドライバーの運転が継続できないと判断した場合にクルマが自動で減速停止し、緊急通報まで行う「ドライバー異常時対応システム(DEA)」を国内初導入(画像:マツダ)。

 こうした先進運転支援システムが本格的に普及するようになったのは、過去10年ほどのことで、まだまだ新しい技術です。そのため、現在は、運転支援システムの充実度競争になっているのではないでしょうか。日本車のよいところでもありますが、かつて燃費競争、室内広さ競争など、日本の自動車メーカーは、ついつい重箱の隅のつつくような細かな部分の競争に走りがちです。

 そうした傾向があるからこそ、細かなところまで手を抜かず完成度を高めているのは、日本車の魅力のひとつです。しかし、運転する人がストレスになってしまうのは、行き過ぎです。新しい技術であるからこそ、良い塩梅がまだまだ定まっていないというのが現状でしょう。普及が進んで競争が一段落し、その先の洗練を待つというのが正しい姿勢かもしれませんね。

【了】

【ここです!!】ドライバーを見るカメラ&“怒られる”基準(写真)

Writer:

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体にて新車レポートやエンジニア・インタビューなどを広く執筆。中国をはじめ、アジア各地のモーターショー取材を数多くこなしている。1966年生まれ。著書「自動車ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)

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