東北新幹線「はやぶさ」は宇都宮駅に停車するのか LRT開業で動きのほどは

芳賀・宇都宮LRTが開業し、南北に加え東(西)の交通網が完成した宇都宮駅。ただ新幹線を見ると、最速達列車である「はやぶさ」は停車しません。停車の要望は以前も行われていますが、現在、何か進展はあるのでしょうか。

以前にも要望を実施

 2023年8月26日(土)、宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間に路面電車「芳賀・宇都宮LRT」が開業しました。宇都宮市は栃木県の県庁所在地ですが、代表駅であるJR宇都宮駅にはこれで東北新幹線、宇都宮線(東北本線)、日光線、烏山線(起点は宝積寺だが多くの列車が宇都宮へ直通)、そして芳賀・宇都宮LRTの計5路線が乗り入れることとなりました。
 
 以前にも増して交通の結節点となった宇都宮駅ですが、東北新幹線を見てみると、最速達列車である「はやぶさ」は停車しません。同列車は大宮駅(埼玉県さいたま市)を出ると、次は仙台駅までノンストップです。

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東北新幹線の速達列車「はやぶさ」。大宮駅の次は仙台駅に停車し、宇都宮駅を含め途中はノンストップだ(大藤碩哉撮影)。

 宇都宮駅への「はやぶさ」停車を巡っては過去にも、北海道新幹線の新函館北斗駅開業(2016〈平成28〉年3月)にあわせ、宇都宮市長らが函館市とも連携し、JR北海道などへ対し要望を行っています。しかしJR東日本からは、速達性と利便性のバランスや移動ニーズといった観点から、宇都宮駅停車は困難であるとの見解が示されています。

 改めてLRTが開業した今、宇都宮市としては事業者へ対し、何らかの働きかけは行っているのでしょうか。

 宇都宮市の担当者は、「特に進展はありません」と話します。コロナ禍を経験したこともあり、2016年以降は市として決議された事項もないそうです。今後についても、「現時点で決定していることはありません」と話しました。

 かつて市が要望したところによると、その意義を「北海道・東北地方との交流拡大や産業経済などの相互発展を図るため」としています。

 ただ、仮に北海道新幹線が札幌駅まで通じた場合、直通する東北新幹線の最速達列車は、東京~札幌間の短時間アクセスを実現すべく、本州内の停車駅がさらに少なくなる可能性があります。現行の「はやぶさ」も、東京~北東北間を最短で結ぶことを主目的とした列車であり、仙台~盛岡間でさえ多くの「はやぶさ」がノンストップです。

 それとも、「はやぶさ」よりも上位の列車が登場し、それが東京~札幌間の最短アクセスを担う代わりに、「はやぶさ」が宇都宮駅に停車する未来が来るでしょうか。

【了】

【え…】実はボロボロな青函トンネルです

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コメント

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1件のコメント

  1. それよりも福島駅に「はやぶさ」を停車すべきだと思う。
    それか「はやて」を宇都宮駅と福島駅にも停車して本数を増やして欲しい(もしくは「はつかり」として運転して欲しい)。