「領空侵犯!?」空自が青ざめた事件とは “空飛ぶレーダーサイト” E-2運用40年 新型はまさに千里眼

新旧「ホークアイ」見分けるポイントは?

 航空自衛隊では現在、E-2「ホークアイ」を三沢基地の第601飛行隊と那覇基地の第603飛行隊で運用しています。C型とD型両タイプともそれぞれの飛行隊に配備されており、南北の飛行隊でモデルを分けることなく新旧が混在する形で同じように使われています。

 両機種は外見が非常によく似ているため、それがCなのかDなのかはパッと見判断しにくいかもしれません。しかし、よく見ると識別することが可能です。一番わかりやすい特徴は胴体上部と右側面にある空気取り入れ口でしょう。この穴は機内に搭載された電子機器を冷却するためのものですが、D型ではその能力を向上させるために取り入れ口が大型化しています。

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三沢基地航空祭で展示された航空自衛隊のE-2D早期警戒機。高性能化に伴い、既存のC型よりも電子機器の冷却用空気取り入れ口が大きくなっている(布留川 司撮影)。

 また、機体上部のレドームも、C型は中央付近に円柱状の突起(GPSアンテナ)があるのに対して、D型は何もないフラットな形状となっています。レドームの塗装についてもC型ではフチ部分が黒で塗られているのに対して、D型は機体と同じグレー系の塗装で統一されています。

 それら以外の外見的な特徴としては、プロペラがC型では4枚羽根なのに対して、D型では8枚羽根のものになっています。このプロペラはNP2000と呼ばれる複合素材でできたプロペラで、飛行時の騒音と振動が従来の4枚羽根よりも大きく低減されています。

 NP2000では羽根1枚ごとで取り外しすることが可能なため、それによって整備性と信頼性も大きく向上しています。ただ、こういったメリットゆえにC型の一部機体も8枚羽根のNP2000に交換されていることから、羽根の枚数だけではE-2のモデルの違いを判断することはできなくなっています。

【ココ見れば一目瞭然!】航空自衛隊のE-2「ホークアイ」新旧両モデルを見比べ(写真)

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