ポルシェが作った「世界一重い戦車」とは 技術詰め込んだのに「実戦投入ゼロ」で終わったワケ

2023年現在、世界で最も重い戦車は、第二次大戦中に作られた「マウス」とされています。しかし同車は試作のみで実戦に投入されたことはありません。なにが原因だったのでしょうか。

ヒトラーが提案しポルシェが製作

 2023年現在、世界で最も重い戦車を作ったのは第二次世界大戦中のナチス・ドイツとされています。しかも提案したのは、戦後に自動車メーカーとして名を馳せるポルシェの創業者、フェルディナント・ポルシェ(以下:ポルシェ博士)でした。

 

 その戦車の名前は「マウス」といい、超重戦車とも呼ばれます。

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クビンカ戦車博物館で展示されている超重戦車「マウス」(画像:パブリックドメイン)。

 1933年から、1945年4月30日に地下壕で自決するまで、ドイツの独裁者であったアドルフ・ヒトラーは、様々なものの開発をポルシェ博士に依頼しました。その中で最も成功したのは、戦後に大衆車として人気を博すフォルクスワーゲン・ビートルの原型であるKdF(カーデーエフ)ワーゲンです。同車をベースとした軍用車「キューベルワーゲン」はオフロード走行性の高さで軍に貢献したほか、「シュビムワーゲン」は四輪駆動の水陸両用車として様々な任務に使用されました。

 タイヤがついたクルマなら、かなり優秀なものを作ったポルシェ博士ですが、履帯(キャタピラ)のついたものだと話が変わってきます。その中でも、戦車の常識すら外れて作られたのが、超重戦車「マウス」です。その重量はなんと188t、現在の欧州主力戦車の約3倍もありました。

 ちなみに、同じようなコンセプトでアメリカが開発したT28重戦車は86トンで、半分以下の重量です(おそらく歴史上、2番目に重い戦車)。なお、「マウス」はコードネームで、当初は「マンモス」の名が冠されていましたが、そのまんますぎるということで欺瞞工作として「マウス」に変更されたようです。

【え…、日本も研究したことがある!?】旧陸軍で考案された超重戦車とは(写真)

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