「京王ライナー」に“世界初”の車両が登場 最新編成からの新機軸とは 実はちょいちょい進化してる!

2017年に登場した京王5000系は、ロングシートとクロスシートを変換するデュアルシートを装備して、通勤輸送から「京王ライナー」までこなす車両です。うち第7編成にはある機能が付いており、ゆえに世界唯一の座席となっています。

え、通路が窮屈とは?

――通路が窮屈になるとはどういうことでしょうか?

 第6編成(5736F)までの5000系は背もたれに10度の傾斜を付けており、傾斜のぶん座席が前にせり出すことで通路が狭いのです。ロングシートモード時はラッシュ時でも運用される車両ですから、改善が必要と考えました。

――リクライニング機能で背もたれ角度を変更できれば、傾斜を減らせますね。

 そうです。約2年半、座席構造の検証を重ねました。脚台を小型化しつつ、ロングシート時に背ずりの角度を既存座席より10度立たせ、壁側に引き込む構造を開発し、通路幅の拡幅を図りました。

――クロスシートモードでの工夫を教えてください。

 車掌や運転士、駅係員の意見を参考に、窓側のお客様が通路に出られるか、ドリンクホルダーに入れた飲み物がこぼれない角度かを考慮しました。座席間隔は1100mm、リクライニング角度は16度に設定しています。もっとリクライニングさせることは可能ですが、リクライニングした際の圧迫感を考えると、現状がベストだと考えています。

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京王電鉄 車両電気部 車両計画改良担当 主任技術員の小俣勝芳さん(安藤昌季撮影)。

――実現を検討したものの難しかった部分はありますか?

 デュアルシート車は着席位置で視界に差が出るので、戸袋窓の復活を検討しましたが、車体強度や寿命、車体の素材などを考えると難しく、断念しました。そのぶん、可能な限り大きな窓としています。

 座席背面へのテーブル装備も検討し、装備自体は可能なのですが、弊社の駅には特急専用ホームがありません。列車の折返し時に車内整備をして、開かれたテーブルを折りたたむ時間が取れないため、窓枠を可能な限り広げて、小テーブルとしてサービス改善を図りました。

――ほかにも改良点はあるのでしょうか?

 第6編成(5736F)より、壁面の消火器位置を変更して、ロングシート部に肘掛けを設けました。さらに天井の色を金から白系に変えています。第7編成(5737F)からは開扉中チャイムの機能を追加しました。

【え…】「京王ライナー」車両の“世界初シート”です(写真)

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