「空の民主化」=「空爆の民主化」? 誰でも飛ばせるドローンで一変した戦場

飛行家や軍人など、もともと限られた人しかアクセスできなかった「空」という領域は、ドローンの登場で「民主化」されました。扱いやすさは社会へ変革をもたらしましたが、これは戦争の在り方にも大きな影響を与えています。

戦場に与えたインパクトは

 とはいえ「空の民主化」は良いことばかりでもありません。ロシア・ウクライナ戦争では、歩兵ばかりでなく戦車や装甲車までが、ドローンから逃げ回る姿を空撮視点で見下ろされています。ドローンから爆弾を落としたり、徘徊型弾薬(自爆ドローン)が地上の目標へ突っ込んでいったりする動画もよく投稿されています。これも「空の民主化」の結果で、特に戦場においては「空爆の民主化」と呼ばれています。

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ドローン視点で見るロシア軍のT-80BVM2023型戦車。上部にドローンや対戦車ミサイルのトップアタック対策が施されているのがわかる(画像:ロシア国防省)。

 この戦争では、本格的な軍用からDJIのような市販品まで大量のドローン(無人機)が使われています。ドローンは軍が作戦を展開するにあたって、偵察監視や砲兵観測に加え、徘徊型弾薬として攻撃そのものへ使うなど、なくてはならないものになっています。徹底的にコスパを追求したようなダンボール製ドローンも話題になりました。

 ドローンから投下する爆弾や徘徊型弾薬は小型で威力も限定的ですが、本当に怖いのは敵に位置を知られ攻撃が誘導されることです。しかも地上からは、ドローンに見られていることに気付かないこともあります。ソ連時代からロシア軍では、砲兵は「戦場の女神」と呼ばれてきました。最前線では砲兵の姿は見えませんが、敵に破壊をもたらし味方を助ける「女神」とは言い得て妙です。実際ロシア・ウクライナ戦争では砲兵が最も威力を発揮しており、両軍の死傷者の80%以上が砲撃によるものとされています。

 そして「空の民主化」が、その「女神」に天からの視点を与えたのです。

【え、ぶつかる!!】自爆ドローンが“自ら”捉えた「命中寸前」

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