「渋滞中になぜ車線規制はじめるの!?」 あえて行う理由は…トイレのため!? 中央道ならではの“工夫”とは
高速道路で渋滞が予想される日には、工事の車線規制なども行わないよう調整されることがありますが、なかには、渋滞が激化したときにあえて車線規制を行うケースもあります。一体なぜでしょうか。
渋滞がズラ―っと延びてきた…「車線規制します」!?
高速道路が混雑する日は、ふだん車線規制工事を行っている箇所でも、渋滞予防の観点からその規制を解除するよう調整されることがあります。しかし、なかには渋滞が延びてきてから、あえて車線規制を行うケースも。
それが行われるのが中央道の上り線です。
中央道の上り線は、週末の午後を中心に、東京と神奈川の境にある小仏トンネルを先頭とした渋滞が発生しますが、この渋滞が談合坂SA(山梨県上野原市)付近まで達する場合に、本線の一部をあえて規制することがあるといいます。最近では2023年のお盆にも、このことをNEXCO中日本八王子支社が公式X(旧Twitter)で紹介し、理解を促しています。
渋滞が談合坂SA付近まで達すると、SAの入口ランプと出口ランプのあいだの左側車線(第一走行車線)を閉鎖することがあるとしています。その理由は、SA駐車場の回転率を上げること。同支社は以前、「ひとりでも多くのお客さまにトイレ休憩していただくため」とも紹介していました。
規制をしないと、「SAから出たいのに出られないクルマ」で駐車場が埋まってしまうのだそうです。SA駐車場の回転率を向上させることが、本線含め「全体の流れをよくする」とことにつながるのだといいます。
この取り組みは2009(平成21)年から実施。以前はSAから本線へ戻るまでに、ひどいときで60分かかるという声もあったといいます。小仏トンネルから談合坂SAまでは約18kmで、途中に藤野PAもあるものの、同PAは規模が小さいので、渋滞に備え談合坂でトイレに行っておこうという人が多いと思われます。
ちなみに、この方法は諸条件により効果が変わるため、全ての箇所で同様に適用できるとは限らないそうです。小仏トンネルに起因する渋滞が談合坂まで達する際には有効であることから、渋滞発生が見込まれる日に実施しているといいます。
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